DRBFMの考え方

熊田茂雄

熊田茂雄

テーマ:生産技術業務

 開発や製品設計、場合によっては生産技術が中心になり、設計や工程の変更点に起因する故障モードに対し、徹底的に未然防止の活動を行うといういわゆるDRBFM(Design Review Based on Failure Mode)の基本的概念についてコメントします。

 DRBFMそのものは、2001年にトヨタ自動車の技術者である吉村達彦氏によって体系化されました。その誕生の背景には、1990年代後半にトヨタで発生した設計変更による市場クレームの多発があります。従来のFMEA(故障モード影響解析)では、帳票を埋める作業が目的化し、実際にリスクの高い変更点への議論が不足していたことが課題でした。

 DRBFMはこの課題を解決するために、「変更点や変化点に徹底的に注目して議論する」という発想から生まれたのがこのDRBFMでした。設計者や専門家が、意図的に変更した部分や使用環境の変化に伴う潜在的なリスクを洗い出し、対策を議論することで、品質トラブルを未然に防ぐことを目的としています。

 また、DRBFMは単なる図面確認ではなく、製品設計や生産技術、品質管理の関係者が深く議論するプロセスを重視しています。これにより、設計者の思い込みや経験の偏りによって見落とされがちな潜在的な不具合を顕在化させることが可能となります。

 つまり、DRBFMは「従来のデザインレビューやFMEAでは防げなかった設計変更時の不具合を、変更点に焦点を当てた議論によって未然に防ぐ」ために生まれた手法であり、トヨタの品質向上活動の一環として開発されたものでした。

(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/drbfmconcept

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熊田茂雄
専門家

熊田茂雄(生産技術コンサルタント)

PEC-KUMATA 生産技術コンサルタント

工程設計や工場管理に40年以上従事した現場経験をもとに、生産技術コンサルティングを提供。品質改善や生産性向上などQCD課題の改善策とあわせて、先端技術や異分野を取り入れた技術方向性もアドバイスします。

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