【男女トラブル】交際中に恋人が払ったデート代や食事代を、まとめて請求されたら?
パパ活アプリで知り合った相手から、やり取りの録音や動画を勤務先やインターネットに公開すると告げられ、勤務先のメールアドレス宛てに150万円の支払いを求められた50代男性の事例です。ご依頼者はそれまでに数回、相手方へ金銭を支払っていましたが、要求は止まりませんでした。弁護士がご相談当日に受任し、警察への相談と並行して対応した結果、追加の支払いをすることなく相手方からの連絡が止まり、終結に至りました。
※本記事は当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。ご依頼者のプライバシー保護のため、年齢・具体的な状況等については一部変更を加えています。
ご相談の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ご相談者 | Aさん(50代男性・関東地方在住・仕事柄、名前が公になる立場) |
| 相手方 | パパ活アプリで知り合った女性 |
| ご相談内容 | やり取りの録音や動画を勤務先やインターネットに公開すると告げられ、150万円を請求された |
| ご相談時の状況 | すでに数回にわたり合計十数万円を支払っていた。勤務先のメールアドレス宛てに、期限付きの請求が届いていた |
| 弁護士の対応 | ご相談当日に受任し受任通知を作成、翌日に送付。警察への相談を助言し、並行して対応 |
| 解決結果 | 追加の支払いなし。相手方からの連絡が止まり、受任から約3か月で終結 |
ご相談までの経緯
Aさんは、いわゆるパパ活アプリで知り合った女性と数回会い、メッセージのやり取りを続けていました。肉体関係はありませんでしたが、相手方は、それまでのやり取りの録音や動画を持っているとして、これを勤務先やインターネットに公開すると告げ、金銭を求めるようになりました。
Aさんは公開されることを心配し、数回にわたって合計十数万円を支払いました。しかし、支払いを終えても再び連絡が来る状態が続きました。相手方とは名刺を交換していたため勤務先も知られており、やがて勤務先のメールアドレス宛てに、数日後の期限までに150万円を支払うよう求めるメールが届きました。
Aさんがこれを断ると、いったん連絡は止まりました。ところがその後、「ストーカーではない」「弁護士を通すような方なんですね」といった内容を含む長文のメッセージとともに、今週中に支払うよう改めて求められました。仕事柄、名前が公になる立場にあったAさんは、公開された場合の影響を大きく懸念し、支払期限の直前に当事務所へご相談くださいました。
弁護士の対応と交渉の経緯
ご相談当日に受任し、翌日に受任通知を送付
支払期限が迫っていたため、弁護士はご相談のその日に受任し、受任通知を作成しました。相手方について判明していた連絡先はメールアドレスのみであったことから、翌日、Aさんのアカウントから相手方へ受任通知を送ってもらいました。通知では、今後は当事務所が代理人として窓口となること、Aさん本人や勤務先には連絡しないことを伝えました。
警察への相談を並行して進める
あわせて弁護士は、Aさんに対し、警察の生活安全課へ相談するよう助言しました。Aさんが相談したところ、警察は相手方へ警告を行う方針を示し、相手方の居住地を管轄する警察と連携して対応することになりました。弁護士の側でも、相手方の住所を特定するための手続きを並行して進めました。
相手方との電話で、支払義務がないことを伝える
受任通知の送付から数日後、弁護士は相手方と電話で話をしました。相手方の説明ははっきりしない部分が多いものでしたが、弁護士は、Aさんに150万円を支払う義務はないこと、支払いを求めるのであれば根拠となる資料を示す必要があり、示された場合には検討すること、Aさんの勤務先には連絡しないことを明確に伝えました。
連絡が止まった状態を確認し、終結へ
その後、相手方からAさんや勤務先への連絡は止まりました。弁護士は定期的にAさんへ状況を確認し、受任から約1か月半が経過した頃、警察が相手方に接触して事情を聴き、今後Aさんに接触しないよう指導したとの報告をAさんから受けました。相手方からの連絡がないまま約3か月が経過したため、追加の支払いをすることなく終結としました。
解決結果と対応のポイント
本件の解決内容は、次のとおりです。
- 150万円の請求に対し、追加の支払いをすることなく終結しました。
- ご相談当日に受任通知を作成し、翌日に送付しました。
- 受任通知の送付後、Aさん本人と勤務先への連絡が止まりました。
- 警察が相手方に接触し、Aさんに接触しないよう指導しました。
- 受任から約3か月で終結しました。
支払いに応じると、要求が繰り返されることがある
本件で見逃せないのは、Aさんがご相談前に数回にわたり金銭を支払っていた点です。「公開する」と告げられて支払いに応じると、相手方に「求めれば支払ってもらえる」と受け止められ、要求が繰り返されたり、金額が大きくなったりすることがあります。本件でも、少額の支払いが続いた末に150万円の請求に至っていました。「公開する」と言われた段階で、支払う前に専門家へ相談することが、問題を長引かせないための一つの手立てになります。
公開をちらつかせた金銭要求に、支払義務が生じるわけではない
やり取りを公開すると告げて金銭を求める行為は、その内容によっては恐喝罪(刑法249条)や脅迫罪(同法222条)にあたる可能性があり、そうした要求によって直ちに支払義務が生じるものではありません。弁護士が代理人として、支払義務がないことや、請求するのであれば根拠を示す必要があることを明確に伝えることで、相手方としても要求を続けにくくなる場合があります。
弁護士と警察、それぞれの役割を生かした対応
本件では、弁護士が窓口となって金銭の請求に対応する一方、警察が相手方に接触して指導を行うという形で、役割を分けて対応しました。相手方の出方や状況によって適切な対応は異なりますが、連絡が繰り返されているような場面では、民事上の対応と警察への相談を組み合わせることが有効な選択肢の一つとなります。
なお、マッチングアプリなどで知り合った相手に本名や勤務先を伝えていると、その情報が要求の材料に使われることもあります。個人情報の扱いには日頃から注意しておくことが大切です。
同種のご相談をお考えの方へ
パパ活アプリやマッチングアプリで知り合った相手から「会社に知らせる」「ネットに公開する」と言われて金銭を求められている方、すでに支払ってしまったものの連絡が止まらない方は、次の支払いをする前に、一度ご相談ください。状況を伺ったうえで、受任通知の送付や警察への相談を含め、取り得る対応をご説明します。
弁護士法人若井綜合法律事務所では、男女間のトラブルに関するご相談を池袋と新橋の事務所でお受けしています。ひとりで抱え込まず、早めにお問い合わせください。


