【解決事例】不貞の示談成立後も続いた相手方夫からの追加請求・脅迫を弁護士介入で解決した事例
「別れた交際相手に撮られた性的な写真が、まだどこかに残っているのではないか」――こうした不安は、いわゆるリベンジポルノ被害への恐怖として、多くの方が抱える深刻な悩みです。今回は、元交際相手との交渉により、写真の破棄と拡散防止を内容とする合意書を締結し、金銭の負担なく解決に至った事例をご紹介します。
ご相談の概要
まずは今回のご相談の概要を整理します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ご相談者 | Bさん(女性・SNSを通じて知り合った男性と交際) |
| ご相談内容 | 交際中に撮影された性的な写真が、交際解消後も残っているのではないかという不安 |
| 解決までの期間 | 約2か月 |
| 解決の内容 | 写真等の破棄・不拡散・不使用を内容とする合意書の締結(金銭の負担なし) |
ご相談までの経緯
依頼者のBさんは、SNSを通じて知り合った男性と交際していました。交際中、Bさんは相手方から性的な写真を多数撮影されており、交際を解消する際には削除を求め、その場で削除される様子自体は確認できていました。
それでもBさんの不安は消えませんでした。相手方は撮影活動の中で他の女性の写真を販売していたこともあり、自分の写真も同じように拡散されたり売られたりするのではないかという恐怖があったためです。交際解消後には、SNSの投稿から自分の行動を把握されているように感じる出来事もあり、不安は募る一方でした。
そこでBさんは、写真の完全な削除と今後も拡散しないことを書面で約束してほしいこと、そして弁護士に相談したという事実自体を相手方への抑止力としたいと考え、当事務所にご相談くださいました。
弁護士の対応と交渉の経緯
受任にあたり、担当弁護士はまず法的な見通しを整理しました。今回のケースでは、写真の撮影自体には同意があったこと、相手方が拡散をほのめかした事実や写真がなお残っているという確証がなかったことから、削除や誓約を法的な手続で強制することは難しい事案でした。そのため、相手方の任意の協力を引き出す交渉を方針としました。
担当弁護士は、写真等の破棄・不拡散を内容とする誓約書案を添えた通知書面を相手方に送付しました。書面を確認した相手方からは速やかに連絡があり、電話で言い分を聴取したところ、写真の破棄や不拡散自体には応じる意向を示す一方、違約金条項など一部の条項には強い抵抗を示しました。
担当弁護士は、電話や書面でのやり取りを重ねる中で、依頼者側も同様の義務を負う双方義務型の合意書に切り替えることを提案しました。これにより相手方の警戒感が和らぎ、対象となる写真の範囲などの文言調整を経て、双方が相手方を撮影した写真等をすべて破棄し、今後一切流出・使用しないことなどを内容とする合意書の締結に至りました。ご相談から解決までは約2か月でした。
解決結果と対応のポイント
今回の事案では、金銭のやり取りを伴わない形で、次のような合意書を締結して解決に至りました。
- 性的な写真を含む画像データ等の破棄・不拡散・不使用を内容とする合意書を締結。
- ご相談から約2か月で解決。
いわゆるリベンジポルノ防止法(私事性的画像記録の提供等による被害の防止に関する法律)は、画像が実際に公表された場合などを主な対象としており、流出前の予防段階では十分な保護が及ばないことがあります。また、同意の上で撮影された写真については、被害が現実化していない段階では削除や誓約を法的に強制することが難しい場合があります。加えて、相手方に同じ内容の誓約を繰り返し迫ると、かえって強要と評価されるおそれもあるため、交渉の進め方には慎重な判断が求められます。
本件では、相手方の言い分や不安を丁寧に聴き取った上で、依頼者側も同様の義務を負う双方義務型の合意書を提案したことが、締結に至った決め手となりました。弁護士が介入した事実や、締結された合意書の存在自体が、将来の流出に対する一定の抑止力となる場合があります。法的な強制が難しい事案であっても、相手方の心情や懸念を踏まえて応じやすい枠組みを設計することで、書面による約束につながることがあります。
同種のご相談をお考えの方へ
弁護士法人若井綜合法律事務所では、男女間のトラブルに関するご相談を池袋と新橋の事務所でお受けしています。
元交際相手に撮影された写真が不安な方、削除や不拡散の約束を取り付けたい方は、お一人で悩まず、ぜひ一度当事務所にご相談ください。


