自分から出頭すべきか|自首の成否と実務上の意味
デリバリーヘルスの利用後、店舗から「キャストが本番行為をされたと言っている」と連絡を受けた男性のご相談です。本番行為には至っていないものの、このまま警察への被害申告や金銭の請求に発展するのではないかという不安を抱えてご依頼いただき、受任当日に示談の大筋合意に至ったうえで、約2週間で解決金の支払いまで完了した事案をご紹介します。
ご相談の概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ご相談者 | Aさん(男性・会社員) |
| 状況 | デリバリーヘルスの利用後、店舗から本番行為を主張する連絡を受けた |
| ご相談の目的 | 警察への被害申告や金銭請求に発展することへの不安を解消したい |
| 弁護士の対応 | 受任当日に店舗側と電話交渉を開始し、示談の大筋合意 |
| 解決結果 | 解決金10万円の支払いにより示談成立 |
| 解決までの期間 | 受任から約2週間 |
ご相談までの経緯
Aさんは、初めて利用するデリバリーヘルスでキャストの派遣を受けました。当初からウェブサイトの写真とは異なるキャストが訪れるなど不審な点があったとのことですが、プレイの最中、キャスト側から性交に及ぼうとするような行動があったといいます。Aさんはこれをはっきりと断り、性交には至らないままプレイを終えました。
ところが、プレイの終了から間もなく、店舗からAさんの携帯電話に連絡があり、「キャストが本番行為をされたと言っている。事実か」と確認を求められました。Aさんが事実ではないと答えると、「本当にやっていたら大変なことになる」と告げられ、そのまま電話を切られてしまったとのことです。
Aさんはそれ以降の着信を拒否しましたが、身に覚えがないとはいえ個室内での出来事であるため、このまま警察に被害申告をされたり、後日金銭を請求されたりするのではないかという不安を拭えず、当事務所にご相談いただきました。
弁護士の対応と交渉の経緯
ご依頼を受け、弁護士は直ちに店舗の責任者へ連絡を取り、交渉を開始しました。
Aさんは本番行為を一貫して否定しており、当事務所としてもその前提を踏まえて対応しましたが、個室内での出来事は客観的な証拠が残りにくく、事実と異なることを証明することは容易ではありません。キャスト側との主張が対立したまま連絡を絶っても、店舗側からの請求や刑事手続に発展する可能性を完全には否定できず、Aさんが不安を抱え続ける状態が続いてしまいます。そこで、Aさんの「早期に安心したい」というご意向を踏まえ、少額の解決金を支払うことで紛争を終局的に解決する方針を採りました。
店舗責任者との電話交渉の結果、受任当日のうちに、解決金10万円を支払う内容で示談の大筋合意に至りました。その後、弁護士が合意書を作成して相手方に郵送し、年末年始を挟んだものの、相手方の署名済み合意書を受領したうえで解決金の支払いを完了しました。受任から約2週間での解決となりました。
なお、Aさんにはご自宅への書類の送付を避けたいというご希望があったため、締結済みの合意書は郵便局留めで送付するなど、プライバシーに配慮した対応を行いました。
解決結果と対応のポイント
本件は、次のような点がポイントとなりました。
- 受任当日のうちに店舗側と交渉し、解決金10万円での大筋合意に至った点。
- 警察への被害申告や追加の金銭請求といった事態に発展する前に、示談によって紛争を終局的に解決できた点。
- 合意書を取り交わすことで、後日の蒸し返しを防ぐ形にした点。
- 書類を郵便局留めで送付するなど、ご相談者のプライバシーに配慮した対応を行った点。
個室での出来事は客観的な証拠が乏しく、身に覚えのない主張を受けた場合でも、それを覆すことが容易ではないケースが少なくありません。本件では、事実関係を争うよりも、早期に解決金を支払って紛争を終わらせる方針を選択したことで、Aさんの不安を早い段階で解消することができました。
デリヘル利用時のトラブルでお困りの方へ
風俗店では本番行為(性交)が禁止されているのが通常です。そのため、実際には本番行為をしていない場合でも、キャストや店舗側から疑いをかけられ、トラブルに発展することがあります。
個室という密室での出来事であるため、客観的な証拠がほとんど残らないことも珍しくありません。事実と異なる主張をされた場合、それを否定して連絡を絶ったとしても、店舗側から損害賠償を請求されたり、不同意性交等罪などで警察に被害申告をされたりする可能性が残ります。実際に請求や被害申告に至らなくても、「いつ何が起きるか分からない」という不安を抱えたまま過ごすこと自体が、大きな負担になります。
対応の選択肢としては、事実関係を争って請求を拒む方法もあれば、本件のように、早期に解決金を支払って合意書を締結し、紛争を終局的に解決する方法もあります。どちらが適切かは、証拠の状況や店舗側の対応、ご本人のご意向によって異なりますので、早い段階で弁護士にご相談いただき、方針を検討することをおすすめします。弁護士が交渉の窓口となることで、店舗側と直接やり取りする必要がなくなり、精神的な負担の軽減にもつながります。
デリバリーヘルスの利用をめぐるトラブルは、周囲に相談しづらく、一人で不安を抱え込みがちです。本番行為を疑われてお困りの方、店舗からの連絡に不安を感じている方は、できるだけ早い段階で、当事務所までご相談ください。


