【解決事例】事実婚パートナーの不貞相手への慰謝料請求|35万円提示から75万円で合意した事例

若井亮

若井亮

テーマ:男女トラブル

事実婚(内縁)関係にあったパートナーが、仕事上の関係者である既婚男性と不貞関係にあったことが発覚した事案です。相手方は内縁関係を知らなかったと主張し、当初は低い金額の解決金を提示してきましたが、訴訟提起も視野に入れた交渉の結果、ご依頼者の希望する条件と解決金75万円で合意に至りました。

※本記事は当事務所が実際に解決した事例をもとに作成しています。ご依頼者のプライバシー保護のため、具体的な状況等については一部変更を加えています。

ご相談の概要


項目内容
ご依頼者男性(パートナーと事実婚(内縁)関係にあった方)
相手方パートナーと不貞関係にあった既婚男性
ご相談内容パートナーの不貞相手に対する慰謝料請求
相手方の当初提示額35万円
解決金額75万円
解決までの期間ご相談から約5ヶ月弱


ご相談に至るまでの経緯


ご依頼者は、長年の交際を経てパートナーの女性と同居を始め、事実婚(内縁)の関係を築いていました。住まいはご依頼者名義で借り、賃貸借契約書にはパートナーを婚約者として記載し、家賃を含む生活費もご依頼者が負担して生計をともにしていました。住民票の続柄も「妻(未届)」とされ、双方の実家を訪ねて家族との顔合わせも済ませており、共通の知人からも事実婚状態と見られる関係でした。

ところがご依頼者は、パートナーのメッセージアプリのやり取りから、パートナーが仕事上の取引関係者である既婚男性と不貞関係にあることに気づきました。やり取りの内容からは、発覚の数ヶ月前には関係が始まっていたとみられました。ご依頼者が双方に問いただしたところ、いずれも関係を認めています。

ご依頼者は不貞相手の男性に慰謝料を請求したいと考えましたが、婚姻届を提出していない内縁関係であることや、手元の証拠だけで立証できるのかという不安があり、当事務所にご相談・ご依頼いただくに至りました。

弁護士の対応と交渉の経緯


受任にあたり、まずご依頼者からお預かりした証拠資料を精査しました。内縁関係そのものは、住民票の続柄の記載と賃貸借契約書によって立証できる見込みがある一方、相手方が「内縁関係を知っていた(既知)」という点については、これを直接裏付ける証拠が乏しいことを、ご依頼者に率直にお伝えしています。見通しを共有したうえで、まずは交渉から入る方針としました。

相手方の自宅住所が分からなかったため、勤務先宛てに本人限定受取郵便で受任通知兼請求書を送付し、慰謝料300万円を請求しました。応答がなかったため、あらためて督促書面を送付しています。

その後、相手方に代理人弁護士が就任し、内縁関係の存在およびその認識をいずれも否定したうえで、解決金として35万円を提示する回答がありました。当方は、住民票と賃貸借契約書を証拠として提出し、内縁関係の実態について具体的に反論しています。

ご依頼者は、金額の多寡よりも、相手方に自身の行為の責任を自覚してもらうことを重視されていました。そこで交渉では、金額面で歩み寄る代わりに条件面を確保する方針をとり、①相手方がパートナー本人に対して有する求償権を放棄すること、②パートナー本人から金銭を受領しないこと、③今回の合意がご依頼者からパートナー本人に対する請求権を制限しないこと、といった条項を求めたうえで、求償権放棄を前提に解決金75万円を提示しました。

それでも相手方が金額面で譲らない姿勢を見せたため、当方は訴訟提起を予告する書面を送付しました。これを契機に相手方の対応は軟化し、最終的に当方の提示した条件と金額での合意が成立しています。

合意書を締結後、相手方から解決金75万円が全額支払われ、初回のご相談から約5ヶ月弱で解決に至りました。

解決結果


次のような結果で解決に至りました。

・住民票や賃貸借契約書をもとに、内縁関係(事実婚)の実態を立証
・相手方の当初提示35万円から交渉し、解決金75万円で合意
・求償権の放棄など、ご依頼者が重視していた条件を合意書に明記
・訴訟提起には至らず、交渉のみで解決
・初回のご相談から約5ヶ月弱で終結し、解決金は全額支払い済み

担当弁護士からのコメント


婚姻届を提出していない事実婚(内縁)の関係であっても、共同生活の実態や生計の同一性などが認められれば、パートナーの不貞行為について、その相手方に慰謝料を請求できる場合があります。住民票の続柄が「妻(未届)」となっているか、賃貸借契約書にどのような記載があるか、生活費の負担状況はどうかといった点が、重要な資料となります。

他方で、こうした事案で争点になりやすいのが、不貞相手が内縁関係の存在を知っていたか、あるいは知らなかったことに落ち度があったかという点です。ここを直接裏付ける証拠は乏しいことが多く、本件でも同様でした。証拠の強弱によって訴訟での見通しは変わりますので、見通しを率直に共有したうえで、交渉と訴訟のどちらがご依頼者にとって有利かを検討することが重要だと考えています。

また、慰謝料請求は金額だけの問題ではありません。求償権の放棄を定めておかなければ、支払った側から後にパートナー本人へ負担を求める動きが生じることもあります。本件では、ご依頼者が重視されていた条件面を確保する交渉を優先し、結果として金額面でも当初提示を上回る水準で合意することができました。

同種のご相談をお考えの方へ


事実婚のパートナーの浮気にお悩みの方、浮気相手への慰謝料請求を検討されている方は、証拠の集め方や見通しについて、早めに弁護士へご相談ください。事案ごとに証拠の状況や争点は異なりますので、まずはお手元の資料をもとに個別にご相談いただくことをおすすめします。

【メタディスクリプション案(120字前後)】
事実婚(内縁)パートナーの浮気相手に慰謝料を請求した事案。相手方の提示35万円に対し、求償権放棄などの条件を確保しつつ訴訟提起の予告を経て75万円で合意した事例を弁護士が解説します。

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若井亮
専門家

若井亮(弁護士)

弁護士法人若井綜合法律事務所

風俗トラブルや男女トラブル、それに伴う刑事事件まで一貫して対応。累計相談件数は男女トラブル約23,000件、風俗トラブル約8,000件。全国からの相談を24時間受け付け、迅速な対応を心がけています。

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