スポーツ・部活中の事故で立件された|過失傷害と正当行為

若井亮

若井亮

テーマ:刑事事件

部活動の練習中や試合中、あるいは社会人のスポーツ活動の場で相手にけがをさせてしまい、警察から連絡が来た。あるいは、指導する立場として事情を聞かれることになった。そうしたご相談を受けることがあります。

スポーツ中のけがは日常的に起きているにもかかわらず、そのほとんどは刑事事件として扱われません。にもかかわらず捜査が始まったということは、その事故について「通常のプレーや練習の範囲に収まっていなかったのではないか」という見方がされている、ということでもあります。

この記事では、スポーツ・部活動中の事故がどのような場合に刑事責任の問題になり、逆にどのような理由で罪に問われないのかを、条文と裁判例に沿って整理します。あわせて、学校で起きた事故に特有の、刑事手続と並行して進む別の手続についても触れます。

「立件された」という状態が意味していること


立件とは、捜査機関が特定の事実を犯罪の疑いがあるものとして取り扱い、事件として処理を始めることをいいます。被害届や告訴が出された場合のほか、事故の重さから警察が自ら動く場合もあります。捜査機関が見ているのは、おおまかに次の三つです。

・その行為が、そもそも犯罪の形に当てはまるか
・当てはまるとして、スポーツとして正当な行為だったといえるかどうか
・正当な行為とはいえないとして、不注意(過失)があったといえるかどうか

多くのスポーツ事故は、二つめの段階で刑事責任の問題から外れていきます。捜査が続いているということは、その二つめの段階に何らかの疑問が持たれている、と考えると全体像がつかみやすくなります。

問題になりうる罪名は一つではない


「スポーツ事故=過失傷害罪」と単純に決まるわけではありません。誰が、どういう立場で、どのような結果を生じさせたのかによって、検討される条文が変わります。

問われうる罪名想定されやすい立場法定刑告訴の要否公訴時効
過失傷害罪(刑法209条)プレーしていた本人など30万円以下の罰金又は科料告訴が必要(親告罪)3年
過失致死罪(刑法210条)プレーしていた本人など50万円以下の罰金不要3年
重過失致死傷罪(刑法211条後段)不注意の程度が著しいとされた場合5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金不要傷害5年・死亡10年
業務上過失致死傷罪(刑法211条前段)指導・管理する立場の人など5年以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金不要傷害5年・死亡10年
傷害罪(刑法204条)けがをさせる認識があったとされた場合15年以下の拘禁刑又は50万円以下の罰金不要10年
傷害致死罪(刑法205条)上記で死亡の結果が生じた場合3年以上の有期拘禁刑不要20年


※拘禁刑は、2025年6月1日に施行された改正刑法により、従来の懲役刑と禁錮刑が一本化された刑罰です。

同じ「けがをさせた」という出来事でも、告訴が必要かどうか、捜査ができる期間がどれだけ残っているかが大きく異なります。この違いは、後述する示談の進め方にも関わってきます。

多くの事故が罪に問われない理由|刑法35条


刑法35条は「法令又は正当な業務による行為は、罰しない」と定めています。条文上は法令行為と正当業務行為が挙げられていますが、これは例示と理解されており、社会生活上正当なものとして許容される行為は広く「正当行為」として違法性が否定される、というのが一般的な理解です。

ボクシングで相手を殴る、ラグビーでタックルする、柔道で投げる。形の上ではいずれも暴行や傷害の要件に当てはまりそうな行為ですが、これらが処罰されないのは、この35条を根拠として違法性が否定されると考えられているからです。この考え方はプロ・アマチュアを問わず、また格闘技以外の競技にも及ぶとされています。

ただし、競技中や練習中の出来事であれば何であっても正当行為になるわけではありません。実際に有罪となった裁判例も、無罪となった裁判例もあります。分かれ目がどこにあるのかを、次に見ていきます。

正当行為として扱われるための三つの手がかり


大学の日本拳法部で、退部届を出した下級生に対し、部員が練習という名目で暴行を加えて死亡させた事案があります。この事案について、大阪地方裁判所平成4年7月20日判決は、次のように述べました。

スポーツとして行われる格闘技およびその練習が正当行為として違法性を阻却されるためには、スポーツを行う目的で、ルールを守って行われ、かつ相手方の同意の範囲内で行われることを要する。

そのうえで、この事案については、退部を思い止まらせるための見せしめとして行われたもので心身の鍛錬に基づき技を競い合うというスポーツの練習を行う目的とは認められないこと、防具の着用が全く不十分で外形上も正規の練習とはいえないこと、被害者は先輩からの申し出を拒絶できない立場にあったためやむなく応じたもので真意に基づく同意があったとは認められないこと、を挙げ、正当行為には当たらないとしています(傷害致死罪で拘禁刑1年6月の実刑)。

①目的


そのプレーや練習が、競技の目的に沿って行われたものかどうかです。上達させる、勝つ、鍛えるといった目的から離れ、制裁や見せしめ、私的な感情の発散が動機になっていたと見られる場合には、この段階で外れていきます。

②ルール


競技規則を守って行われたかどうかです。もっとも、反則があれば直ちに犯罪になるという意味ではありません。競技には一定の反則が織り込まれており、その競技で通常起こりうる範囲の反則と、競技の枠組みそのものから外れた行為とは、区別して考えられています。防具や用具の使用状況、実施場所など、外形的な条件も併せて見られます。

③同意の範囲


相手が引き受けていた範囲に収まっているかどうかです。ここで重要なのは、形式的に「嫌だと言わなかった」ことが同意とは限らない点です。上下関係の中で断れない立場に置かれていた場合には、真意に基づく同意とは評価されないことがあります。

「危険の引受け」という考え方と、その限界


もう一つ、スポーツ事故で語られるのが「危険の引受け」です。競技に参加する側も、その競技に内在する危険をあらかじめ受け入れている、という考え方です。

未舗装路面を自動車で走行して所要時間を競うダートトライアル競技の練習走行中、初心者だった被告人が、競技歴7年程度の被害者を同乗させ、カーブを曲がり切れずに防護柵に激突して被害者を死亡させた事案があります。千葉地方裁判所平成7年12月13日判決は、業務上過失致死罪で起訴されたこの被告人を無罪としました(確定)。

判決は、こうした競技の危険性を知りながら同乗した者について、運転者が予見の範囲内にある運転方法をとることを容認したうえで、それに伴う危険を自己の危険として引き受けたとみることができる、としています。さらに、死亡や重大な傷害についての意識は薄くても、転倒や衝突を予測しているのであれば、死亡等の結果発生の危険をも引き受けたと認めうるとしました。

注目したいのは、判決が引受けの範囲から明確に除いているものを示している点です。技術と隔絶した運転をすることや、前車との間隔を開けずにスタートして追突する、逆走して衝突するといった走行上の基本的ルールに反することは容認していない、と述べています。

つまり、危険の引受けは無制限ではありません。その競技をやる以上避けられない危険と、その競技の前提そのものを壊す行為とは、区別されています。

「練習中」「部内のこと」というだけでは同じ枠に入らない


競技場や練習の場で起きたことなら一律に正当行為として扱われる、というわけではありません。

深夜の路上で、友人同士が寸止めではない形で空手の技を掛け合っていたところ、一方が興奮して一方的に多数回の殴打・足蹴りを加え、相手を死亡させた事案があります。大阪地方裁判所昭和62年4月21日判決は、練習中であったというだけでは足りず、練習の方法や程度が社会的に相当と是認するに足りる態様のものでなければならない、としました。

その判断にあたって挙げられたのは、被害者の受傷内容、死因、練習経験や実力からみた双方の立場、暴行の態様、練習の日時・場所です。実施場所が練習場所として適切だったか、正規のルールに従っていたか、力量差がどれほどあったか。こうした点が総合的に見られます。

部内の慣習として続いてきたことであっても、外部から見たときに競技の練習として説明できる形になっているかどうかは、別に問われます。

立件された事故で、実際に問われている要素


これまでの裁判例から見ると、刑事責任が問われる方向に傾いた事案には、次のような要素が現れていることが多くあります。

・競技の目的と結びつかない動機(制裁、見せしめ、報復など)があったと見られた
・プレーが止まっている場面や、競技と直接関係のない場面での行為だった
・防具・用具・実施場所など、安全のための前提条件が整っていなかった
・力量や経験に大きな差があり、相手が対応できる状況になかった
・断りにくい上下関係の下で行われ、相手の同意が形だけのものだった
・危険な兆候が現れていたのに、中止や休止の判断がされなかった

逆に言えば、これらのいずれにも当たらないという説明が事実に基づいてできる場合には、正当行為の枠内で評価される余地が残ります。

プレーした本人と、指導する側とでは論点が違う


同じ一つの事故でも、立件される相手が誰かによって、争点はまったく違うところに置かれます。

プレーしていた本人の場合


問われるのは、そのプレー自体が競技の枠内に収まっていたかどうかです。上で述べた目的・ルール・同意の範囲、そして危険の引受けの議論が、そのまま中心の論点になります。適用が検討されるのは、過失傷害罪や重過失致死傷罪、けがをさせる認識があったと見られる場合には傷害罪です。

指導者・顧問・管理する立場の場合


こちらで問われるのは、プレーそのものではなく、安全を確保するための措置が取られていたかどうかです。練習メニューの内容と参加者の習熟度の対応、用具や施設の点検、体調不良の兆候への対応、監督者の配置、救護の体制といった点が見られます。業務上過失致死傷罪が検討されることがあります。

どちらの枠で扱われるかは形式的に決まるものではなく、その人の立場と、事故が起きた場面の性質によって振り分けられます。同じ事故について、選手と指導者の双方が同時に捜査対象になることもあります。

過失の中身は「予見できたか」と「避けられたか」


過失とは、注意義務に違反することをいいます。そして注意義務の有無は、通常、次の二つに分けて検討されます。

一つは予見可能性です。その結果が起こりうると分かる状況にあったか。過去に同種のヒヤリハットがあったか、危険を示す兆候が出ていたか、参加者の習熟度や体調をどこまで把握していたか、といった事情が関わります。

もう一つは結果回避可能性です。予見できたとして、その結果を避けるための手段が現実に取れたか。中止する、メニューを変える、人を配置する、用具を交換する。そうした選択肢が実際にあったのかどうかが検討されます。

このどちらかが欠けている場合、過失があったとは評価されません。「不注意だったと思う」という本人の感想と、法律上の過失の有無は、同じものではないということです。事故直後に自分を責める気持ちからそのまま説明してしまうと、実際には取りようがなかった措置まで「できたはずのこと」として記録に残ってしまうことがあります。

過失傷害罪が親告罪であることの意味


刑法209条2項は、過失傷害罪について「前項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない」と定めています。告訴がなければ起訴できない、いわゆる親告罪です。

そして刑事訴訟法235条1項により、親告罪の告訴は、犯人を知った日から6か月を経過するとできなくなります。この期間の計算では初日は算入されず(刑事訴訟法55条)、末日が休日にあたるときは翌日までとなります。

スポーツ事故では、この点が実務上大きな意味を持ちます。当事者同士が同じ学校や同じチームに所属し、その後も関係が続くことが多いためです。話し合いによって告訴に至らない形で収まる余地があり、既に告訴がされている場合でも、起訴される前に告訴が取り下げられれば起訴はされません。

一方で、死亡の結果が生じた場合や、業務上過失・重過失として扱われる場合には、告訴の有無に関わらず手続が進みます。自分の事案がどの枠で扱われているのかを早い段階で把握しておくことが、その後の見通しを立てるうえで役立ちます。

死亡や重い後遺障害が生じた場合に変わること


結果が重くなると、いくつかの点が同時に変わります。

適用が検討される条文が過失致死罪や業務上過失致死傷罪に移り、告訴の要否も変わります。捜査ができる期間も、過失傷害罪の3年に対し、業務上過失致死・重過失致死では10年と大きく開きます。捜査の規模も、実況見分、関係者からの広範な聴取、専門家の意見の取得といった形で拡大します。

また、学校の管理下で死亡事故が起きた場合には、後述する学校側の調査が別途進みます。刑事手続だけを見ていると、状況の全体像がつかみにくくなります。

学校の事故では、刑事手続と別の調査が並行して進む


部活動中の事故が学校の管理下で起きた場合、警察の捜査とは別に、学校と学校の設置者による調査が行われます。根拠となるのは、文部科学省の「学校事故対応に関する指針」(令和6年3月改訂版)です。

基本調査と詳細調査


基本調査は、学校が主体となって行う事実関係の整理です。対象となるのは、学校の管理下で発生したすべての死亡事故と、保護者の意向も踏まえて設置者が必要と判断した「治療に要する期間が30日以上の負傷や疾病を伴う場合等重篤な事故」です。関係する全教職員からの聴き取りは、原則として3日以内を目途に実施するものとされています。部活動指導員などの外部人材が関わっている場合には、その人からも聴き取りが行われます。

その後、教育活動の中に事故の要因があると考えられる場合、事故直後の対応に適切ではない点が認められる場合、基本調査では要因が明らかにならない場合、保護者の要望がある場合などには、外部の専門家を含む委員会による詳細調査に移行します。指針は、部活動などの課外活動も教育活動に含まれると明記しています。

ここで押さえておきたいのは、指針自身が、これらの調査は「民事・刑事上の責任追及やその他の訴訟等への対応を直接の目的とするものではなく」、再発防止と事実に向き合うために行うものだと述べている点です。目的は違いますが、聴き取りの内容は記録として残ります。指針は、聴き取りの前に、人の記憶はあいまいで正確な事実だけを覚えているわけではないこと、一人の記憶に頼らず他の人の話などから総合的に判断してまとめること、録音する場合があるがそれは調査報告としての記録作成のみに使用することを説明するよう求めています。

なお指針は、警察の捜査が継続している場合には捜査上の理由で情報が開示されないことがある点にも触れており、学校側も確認できる範囲で調査を行うこととされています。

災害共済給付は責任の判断とは切り離されている


学校の管理下で児童生徒等がけがをした場合、独立行政法人日本スポーツ振興センターの災害共済給付が受けられることがあります。医療費や、障害が残った場合の障害見舞金、死亡した場合の死亡見舞金が保護者に支給される制度です。

この給付は、誰に責任があるかを判断したうえで支払われるものではありません。給付を受けたことが責任を認めたことになるわけではなく、逆に給付が行われたからといって刑事責任の検討が終わるわけでもありません。もっとも、第三者の加害行為による損害賠償を受けた場合や、他の法令による給付がある場合には調整が行われます。

また、給付を受ける権利は、給付事由が生じた日から2年間請求しないと時効によって消滅します。医療費については診療月分ごとに時効が起算されるため、治療が長引く事案では注意が必要です。調査結果が出るまで時間がかかり期限内の請求が難しい場合の取扱いも用意されているため、早めに学校や設置者を通じて確認しておくとよいでしょう。

事故を起こした本人が中学生・高校生の場合


部活動中の事故では、当事者が未成年であることが少なくありません。

14歳以上20歳未満の少年の事件は、捜査を経たうえで、原則としてすべて家庭裁判所に送られます。家庭裁判所では、処罰そのものではなく、その少年に必要な働きかけは何かという観点から判断が行われ、事故の性質によっては審判が開かれずに終わることもあります。14歳未満の場合は刑事責任を問われず、児童相談所を中心とした対応になります。

保護者としてできることは、事実関係を整理して伝えられる状態にしておくこと、被害を受けた側への対応を検討すること、学校側の調査に協力する範囲を確認しておくことが中心になります。

民事の責任は、刑事とは別の入口から検討される


刑事事件にならなかったからといって、損害賠償の問題が消えるわけではありません。逆に、刑事で不起訴になった事案について賠償が認められることもあります。判断の枠組みが別だからです。

公立学校で起きた事故については、国家賠償法1条1項に基づき、学校を設置している地方公共団体が賠償の責任を負います。判例は、職務の執行にあたった公務員は個人としても被害者に対して責任を負わないとしています(最高裁昭和30年4月19日判決)。教員個人に直接請求することはできないという意味です。ただし故意または重大な過失があったときは、賠償をした側から求償される仕組みがあります(同条2項)。

私立学校の場合は、学校法人の使用者責任(民法715条)や、在学関係に基づく安全配慮義務(民法415条)が問題になります。プレーした選手本人に対する請求は、不法行為(民法709条)として検討されます。

人の生命・身体を害する不法行為による損害賠償請求権は、損害と加害者を知った時から5年で時効にかかります(民法724条の2)。刑事の公訴時効とは期間も起算点も異なります。

事情を聞かれるときに気をつけたいこと


警察や学校から説明を求められる場面で、実際に相談を受けることの多い点を挙げます。

・記憶が曖昧な部分について、聞かれたからといって推測で埋めない
・「自分の指導が悪かった」といった評価の言葉と、実際に何をしたかという事実の説明を分けて話す
・当時の練習計画、参加者名簿、気象条件の記録、用具の点検記録など、残っている資料を早めに確保しておく
・映像が存在する場合、上書きや削除がされる前に保存を依頼しておく
・供述調書に署名する前に内容を読み、事実と違う部分があれば訂正を申し立てる(刑事訴訟法198条4項)

最後の点は、法律上認められている手続です。読み上げられた内容に違和感があるまま署名すると、後から説明を変えることが難しくなります。

よくあるご質問


ルールの範囲内のプレーだったのに、なぜ捜査されているのですか


捜査は、正当行為に当たるかどうかがまだ判断されていない段階でも始まります。反則があったかどうかだけでなく、目的、実施状況、双方の力量差、当時の安全確保の状況といった事情を確認したうえで判断されるため、そこに至るまでに時間がかかります。捜査が始まったこと自体が、正当行為ではないと確定したことを意味するわけではありません。

相手方への謝罪や話し合いは、いつ持ちかければよいですか


事案の性質によります。過失傷害罪の枠で扱われている場合は告訴の有無が手続を左右するため、時期の設計が結果に関わります。一方で、事実関係の整理がつかないうちに接触すると、話がかみ合わずに関係がこじれることもあります。また、当事者が同じ学校やチームに所属している場合、直接の接触が学校側の調査に影響することもあります。どの順序で進めるかを含めて、事前に検討しておくことをおすすめします。

学校の調査で話した内容は、刑事手続でどう扱われますか


学校の調査は責任追及を直接の目的とするものではありませんが、そこで作成された記録が残ることは確かです。両方の手続で説明を求められる場合、内容に食い違いがあると、その理由をあらためて問われることになります。事実として確認できていることと、推測で述べていることを、どちらの場でも同じように区別して話しておくことが大切です。

まとめ


スポーツ・部活動中の事故で立件された場合の要点を整理します。

・スポーツ中の行為が処罰されないのは、刑法35条の正当行為として違法性が否定されると考えられているためで、競技中であれば一律に免れるという趣旨ではない
・裁判例は、スポーツを行う目的か、ルールを守っていたか、相手方の同意の範囲内かという三点を手がかりにしている(大阪地判平成4年7月20日)
・危険の引受けは認められる場合があるが、その競技の基本的なルールに反する行為は引受けの範囲から外れると判断されている(千葉地判平成7年12月13日)
・「練習中」「部内のこと」というだけでは足りず、方法・程度が社会的に相当かが別に問われる(大阪地判昭和62年4月21日)
・プレーした本人と、指導・管理する立場とでは、問われる条文も争点も異なる
・過失傷害罪は親告罪で、告訴は犯人を知った日から6か月以内に限られるが、死亡結果が生じた場合などはこの限りではない
・学校の管理下の事故では、刑事手続と並行して学校側の調査が進み、災害共済給付は責任の判断とは別に扱われる

捜査の対象になった段階では、まだ評価が固まっていないことがほとんどです。その時点で残っている資料をそろえ、事実として説明できることを整理しておくことが、その後の判断に影響します。

当事務所では、スポーツや部活動の場で生じた事故に関するご相談もお受けしています。刑事手続と学校側の対応が同時に進む事案では、どの場でどこまで話すかの整理が必要になることも少なくありません。お一人で抱えず、早い段階でご相談ください。

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若井亮
専門家

若井亮(弁護士)

弁護士法人若井綜合法律事務所

風俗トラブルや男女トラブル、それに伴う刑事事件まで一貫して対応。累計相談件数は男女トラブル約23,000件、風俗トラブル約8,000件。全国からの相談を24時間受け付け、迅速な対応を心がけています。

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