経済的安保は、張子の虎にならないかな?
プロシード国際特許商標事務所の弁理士の鈴木康介です。
某ビールメーカーの社長が45歳定年制を主張しました。
終身雇用制を前提としていた会社で45歳定年制を導入すると
どんな影響が起きるのでしょうか?
日系企業は人の流動性が低い前提で
仕組みが作られていると感じています。
今までですと、一時的に待遇に不満があっても、
我慢することで将来的に報われる可能性がありました。
しかし、45歳で定年となるのであれば、
その前に自分を高値で売れるようにする必要があります。
徐々に外資系のように、
最初から高い給与を提示しないと
選ばれなくなるのではないでしょうか。
また、労働者にとっては、
ノウハウを下の者に伝える
メリットが小さくなるため、
ノウハウの継承がされなくなると思います。
自分のノウハウを下のものに伝えると、
その人を雇い続ける理由がなくなってしまうためです。
このため、従業員がノウハウを会社に提供するための
インセンティブ制度をしっかりと作る必要があります。
外資系の企業では人がすぐ辞めるという前提で
社内制度を整えているので、
その社内制度を参考にすると良いと思います。
例えば、発明奨励金などの金額の水準を上げるなどの
対応が必要になってきます。
ただ、私が就職した2021年時点では、
外資は初任給が高い代わりにすぐ首を切るけど、
日系は最初の給与水準が安くても終身雇用があるから。。。
と、リクルーターや人事部の方が言われていました。
その言葉を信じて、例の日系企業に就職した同窓生たちもいます。
今回の某社長の発言は、彼らに対して騙し打ちのように感じました。
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弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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