数字だけの商標
プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。
今日は、色彩の商標についてです。
本日の時点ですと、色彩の商標の出願件数は62件でした。
そのうち登録されているのは8件です。
色彩のみからなる商標は、商標審査基準に従い、原則として、商第3条第1項第2号、
同項第3号又は同項第6号に該当します。
その後に使用によって、識別力があることを証明します。
1。出願した商標と、使用している商標とが同一か否かを判断します。
出願した商標と、使用されている商標が、商標が同一で、商品または役務も同一である必要があります。
ただし、提出した証拠が他の文字や図形などとともに色彩が使用されているである場合には、
原則としてはその証拠のみでは、識別力のある商標としては認められません。
しかし、以下のような証拠が出されている場合には、判断することになります。
イ 包装紙又は看板等の大部分をその色彩のみが占めている場合
無彩色を地色として当該色彩のみを使用して地模様を構成している場合等、
明らかにその色彩が需要者に強い印象を与えるような態様で
使用されていると認められる証拠
ロ 多様な態様(文字・図形や他の色彩等の組合せ)をとりつつもその色彩を
常にアクセントカラー等として使用している証拠
ハ 需要者がその色彩をもって何人かの業務に係る商品等であることを
認識することができるに至っていることの客観的な証拠
例えば、対象者や対象者数が適切で、質問が恣意的・誘導的でなく、
アンケート結果について人為的操作が行われていないアンケートの結果などです。
2。商標の構成態様や商取引の実情も考慮します。
イ 商標の構成態様
例えば、単一の色彩? 複数の色彩の組み合わせ? 複数の色彩の組み合わせの場合に
方向指定がされているかなどを考慮します。
ロ 商取引の実情
例えば、参入企業数や当該業界における色彩の使用状況など、業界の市場特性について
出願人が主張した場合にはその事実も考慮します。
なお、裁判所の判断は、商願2015-30000の審決取消訴訟の令和元年(行ケ)第10146号が参考になると思います。
出願人が負けた案件ではありますが、どのような判断がされたかがわかります。
以下の商標の案件です。
参考:審査基準
令和元年(行ケ)第10146号
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弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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