無理ゲー社会
プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。
地元池袋の出身の中国ライターの山谷さんの新刊「中国のITは新型コロナウイルスにどのように反撃したのか? 」を読みました。
この本は、新規事業の担当者、教育関係者にヒントを与えてくれます。
COVID19の感染者が最初に発見されたのは中国です。このため、中国には学ぶ必要がないと考えている人もいるかもしれません。
しかし、その後様々なCOVID19への対応策(経済分野を含む)を成功させています。
この本では、教育や医療やビジネスでどのような動きがあったかが書かれています。
(政府より、民間企業の話が中心です)
最初に中国のネットサービスの発展の概論を説明した後、
・うまくいったアプリ
・オンライン教育化
・中国のデリバリーの発展
・ネット活用事例
・マスクを国内外から調達した手法
・ドローンやITやVRなどの活用事例
などが書かれています。
例えば、中国でのオンライン化についての章では、どのように導入したかがわかります。
日本でもオンライン教育を導入しようとしていますが、うまくいっていません。
なぜ、中国ではオンライン教育の導入が成功したのでしょう?
実は中国では、COVID19が広まる前の2016年からオンライン授業を増やそうと計画していました。
また、学校と親がWeChat(中国のLineのようなもの)を利用して連絡を取りあっていました。
さらに、国が主導して、「国家中小学校網絡雲平台」のサイトで授業動画が作られていました。
また、中国全土の学校で撮影された授業動画が2000万以上登録されているサイトもあります。
つまり、今回の騒ぎで慌ててオンライン教育を導入したのではなく、すでに下地があったのです。
このように、どのような順序でオンライン教育の導入を進めていったかがわかれば、
今後日本でオンライン教育を進める場合の参考となります。
また、学校でのウイルス対策なども書かれていました。
教育関係者に対して様々なアイデアを与えてくれると思います。
さらに、中国ではCOVID19に対応して様々な新しいビジネスが生まれてきています。
この本の他の章では、その新しいビジネスについて書かれています。
長年の中国取材経験に基づいてCOVID19が流行する前からの流れを解説しつつ、中国企業や個人が、COVID19の下で、どのように動いてサービスを開始し、それが大きくなっていったかが解説されています。
例えば、5章では美容師のデリバリーサービスが書かれ、ビジネスの仕組みや感染を防ぐ工夫が書かれています。
それ以外にも休業店舗の機材の有効利用や、コロナ禍での結婚式ビジネスなど様々なアイデアが溢れています。
日本と中国とでは文化や社会制度が異なるため、必ずしも全てが日本でできるとは限りませんが、学べるところは学んでも良いと思います。
この本を読むと、他国とはいえCOVID19で成功した様々な新規ビジネスの事例を学べます。中国のITビジネスの状況もわかります。新規事業を担当する方や、新しいビジネスを作りたい人にもお勧めです。
参考:中国のITは新型コロナウイルスにどのように反撃したのか? (アマゾンへのリンクです)
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