改正著作権法が成立しました。
プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。
最近、インターネット上で漫画やアニメのキャラクターにポリティカルコレクトの観点から指摘する人たちがいます。
例えば、例えば、「宇崎ちゃんの体型は日本人らしくない」とか、「セーラームーンの髪の色は日本人らしくない」などです。
人によっては、私の考えるポリコレ的に正しい宇崎ちゃんを描いてTwitter上にアップしています。
もしも、ポリティカルコレクトの観点から正しいキャラクターや、漫画を書きたいのであれば、既存の作品を改変することを求めるよりも、自分自身で新しい作品を作れば良いと思います。
例えば、今回の宇崎ちゃんのケースでも、ポリコレ的に改変した人は、自己流に宇崎ちゃんの絵を改変し、「彼女は普通になったよ」というような旨のことを書いています。
著作権法には、同一性保持権(20条)というものがあります。
そこには、「著作者は、その著作物及びその題号の同一性を保持する権利を有し、その意に反してこれらの変更、切除その他の改変を受けないものとする」と規定されています。
今回の改変が、丈先生の意に反する変更に該当する場合、著作者人格権に該当し、差止請求(112条)や、罰則(119条)の対象となり得ます。
著作権侵害のリスクを負ってまでして、既存の作品を改変するよりも、自分のオリジナルの作品を作った方が建設的だと思います。
※)今回のケースは複製権なども該当し得るでしょうが、今回は人格権に焦点を当てました。
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弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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