内装の意匠の保護対象化 その1
プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。
「基礎意匠を保護すると強いのでしょうか?」という質問をいただきました。
(ここでいう基礎意匠は、意匠法上の基礎意匠ではなく、基礎的な技術のような、基礎的なデザインという意味)
意匠法は基本的にはデザイン(物品の形状など)を保護する法律なので、他社に自社風のデザインを真似されないために意匠法によって保護することは意味があります。
また、自社特有のデザインの系譜を打ち立て、商品のデザインを通じてブランドイメージを確立する場合には、基礎となる意匠を保護したほうが良いです(意匠法上の基礎意匠の考え方)。
ところで、他社のデザインのテイストが異なれば、お互いに独自路線をいくことになるので、意匠権の意味がないのでしょうか?
これはデザインの種類によると考えられます。
デザインは見た目だけでなく、その物品の機能からも導かれます。その機能がデザインに反映されているのでしたら、特許法による保護だけでなく、意匠法による保護も有効です。
もちろん、物品の機能を確保するために不可欠な形状ですと意匠法の保護対象にならないですが(意匠法5条3号)、その機能を確保できる代替的な形状が他に存在したり、必然的形状以外の意匠評価上考慮する形状を含んでいる場合には、意匠法による保護ができます。
例えば、パナソニックのレッツノートのDVDドライブなどは意匠法で保護されている事例として知られています。
機能的な意味のある基礎的なデザインでしたら、積極的に意匠出願しても良いと考えます。
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弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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