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コラム
アトニーズ・アイズ・オンリー(当事者による閲覧請求権の制限)
2020年4月8日
プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。
アトニーズ・アイズ・オンリー(attorneys' eyes only)とは、米国で特許訴訟をする場合のディスカバリー手続きにおいて、当事者が開示する文章などに含まれる秘密情報を保護するために裁判所が発令する保護命令において、代理人などのみが秘密情報へアクセスが許可されることを指定するものです。
この指定がされると、相手方の代理人のみが当該文章などの閲覧が許可され、相手方当事者本人は閲覧が禁止されます。
現行では、営業秘密の保護は秘密保持命令の申し立てを行うことなく、当事者間で秘密保持契約を結ぶことが多く、その際に訴訟目的外での使用禁止や、違約金条項などが定められます。
現状では、民事訴訟法92条1項に基づく閲覧などの制限は、第三者に対してはできますが、当事者は対象になりません。このため、ライバルメーカーなどにみられてしまう恐れがあります。
そこで、アトニーズ・アイズ・オンリー制度の導入を行ったらどうかという議論が起きています。
最近は、営業秘密の保護についての意識が高いためか、令和元年での改正では、査証制度が導入されています。
この議論もその流れの一環かもしれません。
参考:第37回特許制度小委員会 議事次第・配付資料一覧
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弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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