独禁法 その2
プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。
小田切先生の講義でのメモの続きです。
知的財産権と独占禁止法との関係で気になった点
1。リバースペイメント(Reverse payment)
日本では基本的に行われないが、米国(特に製薬業界)では行われているそうです。
K-Dur20事件などが知られています。
米国の裁判所でも判断が分かれているため、判断が難しいそうです。
2。改良技術についての非係争条項(NAP条項)
公正取引委員会が問題にした例として、マイクロソフト事件が知られています。
非係争条項は、取引費用・不確実性の削減がありますが、一方で、ライセンシーの研究開発インセンティブの低下が起こり得るため、判断が難しいそうです。
3。企業統合
企業統合が研究開発競争へマイナスの影響を与える可能性があります。
キリングループと協和発酵グループの事例
東京エレクトロンとアプライドマテリアルズの事例(米国)
ダウとデュポン(EU)
などが知られています。
また、富士電機による三洋電気自販機の買収事例では、自販機分野の特許のシェアが約36%で、主要6社に限定すると58%になるなど独占禁止法上の問題になりそうだったため、適正な条件の下で特許などの実施を許諾する旨を公正取引委員会に申し出て、統合が認められてたという事例があります。
4。再販価格維持行為
販売価格維持行為は,流通業者間の価格競争を減少・消滅させることになるため,通常,競争阻害効果が大きく,原則として公正な競争を阻害するおそれのある行為とされています。
一方で、ブランディングの要素として、価格も重要です。
このため、 流通・取引慣行に関する独占禁止法上の指針などで、どのような場合が許されるか検討する必要があります。
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弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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