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中国でのクレーム対応(日系企業のやりがちな失敗)

鈴木康介

鈴木康介

テーマ:中国ビジネス

プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。

中国でクレームを発生しがちな3つの行動です。

逆の事をすれば、クレームの発生が減ってくると思います。

1.中国人と他国民とを差別する

 例えば、日本やアメリカでリコールした製品を中国ではリコールしなかった場合、中国人の命を軽く見ているのではないかと考えられてしまいます。

 ある事例では、日系飛行機でトラブルがあった際、日本人及び欧米人と、中国人とは、飛行機変更、宿泊先、食料、防寒用品の提供で異なる対応を行ったようで中国全土で問題となりました。

 また、別の事例では、日系自動車メーカーがアメリカでリコールをしたにも関わらず、中国で行わなかったため、不信感を持たれました。
 実際は、ラインが異なるので、中国市場に投入した自動車は、リコールの原因を持っていなかったのですが、アピールが不足していたため、不信感を持たれてしまいました。

 中国人から不信感を持たれないような対応が必要です。

2.PRを不足

 日本は、ほぼ単一民族で、言語、文化もほぼ均一のため、ある程度暗黙の了解が存在します。
 このためか、隠匿の美徳が存在します。

 一方、中国では、56の民族からなる他民族国家で、地域ごとに文化風習が非常に異なります。
 このため、アメリカやインドのように、行為や気持ちを明示しないと伝わらず、隠匿の美徳は、基本的に無いと思った方が良いです。

 例えば、四川の地震の際、中国企業や中国の芸能人たちは、こぞって寄付額をアピールしました。

 これ以外にも記者発表や、工場見学など PR(Public Relation)活動を計画的に行い、マスコミ、地域住民と良い関係を作ると、評判が良くなり、良い会社という前提で見てもらえます。

3.現地の商習慣に合わせない

 中国では、品質が非常に悪い物が販売されています。

 例えば、自分ですと袖の色が異なっている服を買ってしまった事があります。
(つい、気を抜いてしまい中身を出すのを忘れてしまいました。。。)

 その分、返品はすぐに応じてくれるという印象があります。
 欠陥商品が販売される代わりに、返品や交換が容易というイメージがあります。

 これに対して、一部の日系企業が、自社の製品に問題があるとは認めず、返品になかなか応じないため、イメージを悪化したという話を聞いたことがあります。

 日本の商習慣は良い点も非常に多いですが、最初は現地の商習慣に合わせたほうがクレームが発生しにくいと思います。

 ぜひ、多くの日系企業が中国市場でうまくいくことを願っております。

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お読み頂きありがとうございました。
弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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鈴木康介
専門家

鈴木康介(弁理士)

プロシード国際特許商標事務所

国際特許事務所での業務を通じて、実践的な知識とネットワークを培ってきました。また、中国人と国際結婚したため、現地の生活習慣などを経験を通じて理解しています。

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