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鈴木康介

アイデアやブランドなど知的財産を守り、中国に強い弁理士

鈴木康介(すずきこうすけ) / 弁理士

プロシード国際特許商標事務所

コラム

中国の労働紛争事例

2012年5月21日 公開 / 2014年7月31日更新

テーマ:中国ビジネス

コラムカテゴリ:法律関連

プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。

以前、広東省深圳市のある日系電子機器メーカーの工場で、春節前に、一時金の代わりに、一人に一本、骨付きチキンを振る舞ったところ、約1,500人の従業員が騒ぎ出し、ストに突入したという事件がありました。

春節の時期には、地方から都会に出てきた人たちは、正月に地元に帰りたいという気持ちが強いため、問題が生じやすいように思います。
(日本人にとっての盆や、お正月のようなイメージです)

また、帰る際にも、旅費や地元の親戚や友人達へのお土産で、かなりの出費が発生します。
このため、中国では、企業が従業員に一時金や、食品を支給する慣習があります。

事件が起きた工場は、ほとんど最低賃金(月 約1万4000円)で雇っており、深圳市の平均賃金(月 約2万1000円)よりも低く、あの対応で、ストが起きてしまったのだと思います。

日本では、長期雇用を前提とするため、最初の賃金は安く、同期間で賃金に差をつける代わりに、渡す仕事の内容に差をつけ、長い期間をかけて、人を選抜していきます。

このため、日系企業に勤めた場合、欧米系の企業と比べると、最初のうちは、賃金も低く、成果を出しても賃金があまり上昇しません。

さらに、中国の現地法人のトップは、日本人で、中国人が、現地法人の社長になることも困難だと思われています※4。

また、中国に進出した企業の一部は、低賃金の労働者の採用を目的としているため、最低賃金で雇う企業も多いです。

このため、中国人にとって、日本企業は、就職先として人気がなく、不満がたまりやすい職場環境です。

また、2008年に中華人民共和国労働契約法が施行され、より労働者保護が強まりました。

紛争を防ぐために、日本式の人事管理を無理に適用するのではなく、現地にあった人事管理手法を構築していくことをお勧めします。

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