中国の判決
プロシード国際特許商標事務所の鈴木康介です。
中国の反不正競争法の民事の第一審の管轄です。
反不正競争法第 5 条、第 9 条、第 10 条、第 14 条に規定する不正競争の民事の第一審の案件は、一般的には中級の人民法院が管轄します。
では、第 5 条、第 9 条、第 10 条、第 14 条には、何が書かれているでしょうか。
JETROの中華人民共和国反不正当競争法の翻訳文を参考にすると、
第 5 条 事業者は以下に記載する不正手段を用い市場取り引きをし、競争相手に損害を与えてはならない。
(1)他人の登録商標を盗用すること。
(2)勝手に著名商品の特有な名称、包装、デザインを使用し、または著名商品と類似の名称、包装、デザインを使用して他人の著名商品と混同させ、購入者に当該著名商品であるかの誤認をさせること。
(3)勝手に他人の企業名称または姓名を使用して公衆に当該他人の商品であるかのを誤認させること。
(4)商品の上に品質認定標識、優秀著名標識など品質標識を偽造し盗用し、または原産地を偽造して公衆に誤解させる商品品質の虚偽表示をすること。
第 9 条 事業者は広告またはその他の方法を用いて商品の品質、成分、性能、用途、生産者、有効期間、産地などに対し公衆に誤解を与える虚偽宣伝を行ってはならない。
広告事業者は明確なまたは知りうるべき情況のもとで虚偽の広告を代理、設計、制作、公布してはならない。
第 10 条 事業者は以下に記載する手段を用い商業秘密を侵害してはならない。
(1)窃盗、誘引、脅迫またはその他の不正手段をもって権利者の商業秘密を獲得すること。
(2)前項に定める手段を用いて獲得した権利者の商業秘密を披露、使用しまたは他人に使用を許諾すること。
(3)取り決めまたは権利者の商業秘密保守に関する要求に違反して具有している商業秘密を披露し使用し、或いは他人に使用を許諾すること。
第三者は前項に該当する違法行為であることを知りながら或いは知りうる場合、他人の商業秘密を獲得し使用し或いは披露した場合、商業秘密を侵害するとみなされる。
本条において商業秘密とは公衆に知られていない、権利者に経済利益をもたらすことのできる、実用性を有する、または権利者が秘密保守措置を取った技術情報及び経営情報をいう。
第 14 条 事業者は虚偽の事実を捏造し散布して競争相手の商業名誉或いは商品信用を侵害してはならない。
となっています。
このように、登録商標を盗用された場合や、営業秘密の漏洩などは、中級の人民法院が管轄することになります。
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弁理士 鈴木康介(特定侵害訴訟代理権付記)
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参考
最高人民法院による不正競争の民事案件の審理における法律適用の若干問題についての解釈
http://www.jetro.go.jp/world/asia/cn/ip/law/interpret.html