マイベストプロ東京
小田原漂情

国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師

小田原漂情(おだわらひょうじょう) / 学習塾塾長

有限会社 言問学舎

コラム

小学1年生の書いた「詩」をご紹介致します!

2022年11月26日 公開 / 2023年3月1日更新

テーマ:国語

コラムカテゴリ:スクール・習い事

 言問学舎では折にふれ、生徒たちに詩・短歌・俳句を書かせています。低学年では、以前に小学3年生、2年生の詩をご紹介しましたが、本日(2022年11月26日)、小学1年生の生徒が詩を書いてくれましたので、本人と親御さんのご承諾のもと、紹介させていただきます。


   ダルマ
                  R・I
 まっかないろできれいだな
 ダルマさん
 おなかにごうかく
 めのまわりにきんいろ
 おなかもきんいろ
 きれいだな


 お気づきになった方もおられるかと思いますが、塾にある合格祈願のだるまを見て、書いたものです。そのだるまの画像をご覧いただくとともに、小1の子がこの詩を書くに至った経緯を、みなさまのご参考となるよう、すこし説明させていただきます。


合格祈願のだるま(高崎産)


 この詩をR・Iさんが書いたのは今日のことですが、あらかじめ予告しておいたり、書いてある言葉を直接指示したりしたわけではありません。私が行なったのは、最初の1行の言葉が出てくるまでの気持ちの誘導と、「合格」は「ごうかく」だよ、と教えたこと、2行目の「ダルマ」のあとに「さん」をつけるようアドバイスした、その3点だけです。あとは小学1年生、7歳の子が、自分の心に浮かんだ言葉を書きつづったのであります。

 ただ、もちろん私からの「仕掛け」と、本人の気持ちがそこへ向かっていく前段はありました。まず前回、21日月曜日の授業のあと、塾にある『あいうえおのえほん』(よこたきよし ぶん・ いもとようこ え/金の星社)を彼女が見て、「家にあるから次はこの本を読みたい」と言ったのです。もちろん即答でOKし、今日の授業で家から持ってきてもらいました。しっかりした、小1の子にはけっこうな重さであろうその本を、リュックに入れて意気揚々と持ってきたのです。そして「あ」から「そ」まで、私と一緒に音読しました(本は五十音の一文字ずつ、その音からはじまる単語~主としていきものの名前~があげられていて、短い文もついています)。

 そのとき、Rちゃんはページごとの短い文を読みながら、「これは『詩』だよね」と何気なく言ったのです。そこで私が、「よし、じゃああとでRちゃんも詩を書いてみよう」と提案して、彼女もいやがらなかったので、冒頭ご紹介した「詩を書く」授業になったのです。

 「本人の気持ちがそこへ向かっていく」ことは、表現にしろ勉強にしろ、とても重要な要素です。そしてもう一つの「仕掛け」は、かねて「しりとり作文」でもとりあげているしりとりでした。「詩を書く」ことに本人の気持ちが向いていても、何しろはじめてのことですから、与えられたテーマで書かせるのはよろしくありません。そこで私と二人でしりとりをし、自分があげた十のことばの中から、本人が「ダルマにする」と決めたのでした。

 さあ、実地に詩を書く段階まですすみましたが、やはりはじめてのことですから、最初の1行を書くまでは、すこし悩んでいました。そこで私が手助けしたのは、「どんな言葉でもいいんだよ。たとえば、だるまさんがころんだ、とか。」という内容だけで、しばらく考えていたRちゃんは、だまって「まっかないろできれいだな」の1行目をつづってくれました。

 このようにして、今日は小学1年生のR・Iさんが、自分の考えですてきな「詩」を書いてくれました。最初に体験授業に来てくれたのが、年長さんだった去年の12月のことでしたから、言問学舎での勉強が、ほどなく満1年となります(通塾は年長さんだった今年の1月から)。本を読んだあとの感想文は一度書かせたことがありましたが、本人の気持ちが熟していないときに、無理にすすめたことはありません。生徒の気持ちが動くとき、その子自身の持っている感性と力をうまく生かして、言葉による表現を実践してもらう。これもまた、国語を知り、読解力を高めるたいせつな「真の国語」の勉強のひとつです。

 ひとつ前の記事の通り、冬期講習は小学生限定で1科目2コマの無料体験受講が可能です。多くの方のご参加をお待ち致しております。


国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師
小田原漂情
文京区の総合学習塾・言問学舎HP

[[言問学舎の生のすがたは、こちらの動画からもご覧いただけます!
http://www.youtube.com/watch?v=9d_nMZpDjbY&feature=youtu.be]]

[[国語の勉強をお手伝いする国語専門サイト・国語力.com
http://www.kokugoryoku.com]]

この記事を書いたプロ

小田原漂情

国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師

小田原漂情(有限会社 言問学舎)

Share

関連するコラム

小田原漂情プロへの
お問い合わせ

マイベストプロを見た
と言うとスムーズです

お電話での
お問い合わせ
03-5805-7817

勧誘を目的とした営業行為の上記電話番号によるお問合せはお断りしております。

小田原漂情

有限会社 言問学舎

担当小田原漂情(おだわらひょうじょう)

地図・アクセス

小田原漂情のソーシャルメディア

rss
ブログ
2024-04-10
youtube
YouTube
2011-06-23
youtube
YouTube
2022-06-11
  1. マイベストプロ TOP
  2. マイベストプロ東京
  3. 東京のスクール・習い事
  4. 東京の学習塾・進学塾
  5. 小田原漂情
  6. コラム一覧
  7. 小学1年生の書いた「詩」をご紹介致します!

© My Best Pro