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小田原漂情

国語力に定評がある文京区の総合学習塾教師

小田原漂情(おだわらひょうじょう) / 学習塾塾長

有限会社 言問学舎

コラム

『山月記』読解の最重要ポイントは?ここだけきっちり押さえましょう!

2013年6月27日 公開 / 2015年5月22日更新

テーマ:国語

コラムカテゴリ:スクール・習い事

 いま高校2年生では、中間・期末テストで『山月記』が範囲になっている学校が多いかと思います。中島敦の名文で、漢語・漢文調の文章を、難解と感じておられる人も多いのではないでしょうか。

 小説を読むということは、細部の表現(ディテール)や、文章、言葉のすばらしさを味わうことに、多くその妙味があります。

 いっぽうで、特に高校生が「内容理解」を中心に読む時は、その内容の特に重要な「ヤマ場」をつかむことが求められます。そうした読書体験を重ねることで、文章の読み方や、この作品の場合では人間の心理の奥深さなどを学ぶことができるからです。

 では、ずばりおたずねします。『山月記』でもっとも重要なポイントは、どこですか?

 それは、「なぜ李徴は虎になったのか」ということであり、李徴をそうした運命に導いた彼自身の性情をあらわした表現を二つ、抜き出しなさい、ということです。

 答えは、「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」です。

 そしてもう一つ、虎である李徴が袁傪に最後の別れを告げる直前、袁傪に妻子の面倒を見てくれるよう頼み、「本当は、まず、このことのほうを先にお願いすべきだったのだ、おれが人間だったなら。(以下略)」と自白する、ここの部分で、李徴の自省と、しかしどうにもならない激しい性情(だったこと)との同居、矛盾を理解できれば、この小説の一番の骨格は、読みとれたということになります。

 もちろん、現在にまで残る名作の随所にみられる文章の巧緻(こうち)については、学校の授業で十分味わって下さい。そして、「塾」である言問学舎では、的を絞った授業の中で、最大のヤマ場の「臆病な自尊心」「尊大な羞恥心」について、全員が理解できる授業で、ていねいにお教えします。国語の体験授業で、『山月記』に的を絞って勉強していただくことも可能です。

 『山月記』について「まだ今から勉強したい」方、どうぞお気軽にご相談下さい。

 また、国語専門サイト『国語力.com』では、さらに詳しく細部についての考察記事も載せています(「本篇」はこの記事とほぼ同じ内容です)。下記リンクよりご覧下さい(森鷗外『舞姫』の次にありますので、スクロールして下さい)。

『国語力.com』国語教室 近代をご覧下さい。


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