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「共通言語」がない組織の末路【コンサルの視点14】

橋本貢

橋本貢

テーマ:コンサルの視点


会社には、さまざまな立場の人がいます。

経営者。
管理職。
現場担当者。

それぞれ見ている景色も、抱えている課題も違います。

本来であれば、それらの違いを乗り越えて、一つの方向に進んでいく必要があります。

そのために欠かせないのが、「共通言語」です。

共通言語とは、単なる専門用語ではありません。

この会社は何を大切にしているのか。
何を優先して判断するのか。
どこを目指しているのか。

そうした価値観や判断基準を共有するための言葉です。

ところが、この共通言語がない組織では、少しずつ問題が起き始めます。

例えば、同じ言葉を使っていても意味が違う。

「お客様第一」と言っても、

ある人は品質向上を思い浮かべ、
ある人は迅速対応を思い浮かべ、
またある人は価格対応を思い浮かべる。

どれも間違いではありません。

しかし、解釈が揃っていなければ、行動はバラバラになります。

また、部署ごとに独自の価値観が生まれることもあります。

営業は営業の論理。
製造は製造の論理。
経理は経理の論理。

それぞれが最適化を進めた結果、全体としては噛み合わなくなっていく。

こうなると、会議のたびに説明が必要になります。

判断に時間がかかる。
認識のズレが増える。
小さな摩擦が積み重なる。

やがて、「話が通じない」という感覚が組織の中に広がっていきます。

さらに深刻なのは、人が増えたときです。

創業期や少人数の頃は、共通言語がなくても何とか回ります。

同じ空間で働き、同じ経験を共有しているからです。

しかし、組織が大きくなると、それだけでは足りません。

新しく入った人は、過去を知りません。

なぜその判断をするのか。
なぜその文化があるのか。

説明する言葉がなければ、理解も継承もできなくなります。

結果として、組織は少しずつ分断されていきます。

では、どうすればいいのでしょうか。

共通言語は、立派な標語から生まれるわけではありません。

日々の会話の中で使われる言葉。
会議で繰り返し確認される言葉。
判断の基準として引用される言葉。

そうした積み重ねの中で育っていきます。

だからこそ、理念やビジョンも、掲げるだけでは足りません。

社員が自然に口にする。
判断に迷ったときに思い出す。

その状態になって初めて、共通言語として機能します。

組織は、人の集まりです。

そして人は、言葉によってつながります。

共通言語がない組織は、静かにバラバラになっていきます。

逆に言えば、共通言語がある組織は、変化の中でも同じ方向を向き続けることができるのです。

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橋本貢
専門家

橋本貢(経営コンサルタント)

しずおか経営サポート

表面的な課題ではなく、売上・組織・戦略の根本構造を見極め、本質的な打ち手を実行まで伴走支援します。経営者の意思決定に寄り添い、成果に直結する改善を行います。

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