会議で何も決まらない会社の共通点【コンサルの視点6】
同じ会社にいて、
同じ方針を聞いているはずなのに、
社員の反応が揃わない。
前向きに動く人もいれば、
様子を見る人もいる。
中には距離を置く人もいる。
こうした「温度差」は、どの会社にもあります。
問題は、その差が広がり続けてしまうことです。
では、なぜ温度差は生まれるのか。
多くの場合、それは能力や意欲の差ではありません。
背景や理解の深さの違いです。
経営者は、日々の意思決定の中で
多くの情報に触れています。
なぜその方針なのか、
何を優先しているのか、
どこに向かおうとしているのか。
そうした前提を踏まえたうえで判断しています。
一方で、社員はそのすべてを共有しているわけではありません。
結果だけを伝えられると、
その背景が分からないまま受け取ることになります。
すると、それぞれが自分なりに解釈するしかありません。
納得できる人もいれば、
違和感を持つ人も出てくる。
この違いが、温度差として表れます。
もう一つは、「関わり方の違い」です。
意思決定に関わった人ほど、納得感が高くなります。
一方で、決まった後に伝えられた人ほど、距離を感じやすい。
同じ内容でも、どの段階で関わったかによって、
受け取り方は大きく変わります。
さらに、言葉の受け取り方にも個人差があります。
抽象的な表現をそのまま理解できる人もいれば、
具体的なイメージがないと動きにくい人もいる。
こうした違いが重なることで、
同じメッセージでも、温度が揃わなくなります。
では、どうすればいいのか。
温度差をなくすことはできませんが、
揃えることはできます。
そのためには、
・背景を共有すること
・関わる機会をつくること
・言葉を具体化すること
この3つが重要です。
特に、背景の共有は大きな意味を持ちます。
なぜこの方針なのか。
どんな考えで決めたのか。
そこが伝わるだけで、
受け取り方は大きく変わります。
社員の温度差は、問題ではなく、
組織の状態を示すサインです。
どこで理解が分かれているのか。
何が共有されていないのか。
それを丁寧に見ていくことで、
組織は少しずつ同じ方向に向かい始めます。
揃えるとは、同じにすることではありません。
それぞれが納得したうえで、
同じ方向に進める状態をつくることです。


