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経営を言語化する技術【コンサルの視点19】

橋本貢

橋本貢

テーマ:コンサルの視点


経営者と話をしていると、

「頭の中では分かっているんだけど、うまく説明できない」

という言葉をよく耳にします。

これは決して珍しいことではありません。

むしろ、多くの経営者が抱えている悩みの一つです。

会社のことを毎日考えている。

方向性も見えている。

何を大切にしたいかも分かっている。

それでも、それを言葉にしようとすると難しい。

なぜでしょうか。

理由の一つは、経営そのものが複雑だからです。

経営者の頭の中には、

お客様のこと。

社員のこと。

資金のこと。

将来のこと。

さまざまな情報が同時に存在しています。

しかも、それらは互いに影響し合っています。

そのため、頭の中では理解できていても、それを順序立てて説明するのは簡単ではありません。

しかし、経営において言語化は非常に重要です。

なぜなら、人は言葉によって理解し、判断し、行動するからです。

どれだけ良い考えがあっても、

言葉になっていなければ共有できません。

社員にも伝わりません。

取引先にも伝わりません。

そして何より、自分自身の判断基準としても使えません。

私は、言語化とは「難しいことを難しく説明すること」ではないと思っています。

むしろ逆です。

複雑なものを、シンプルに表現すること。

それが言語化です。

例えば、

「売上を伸ばしたい」

という言葉があります。

もちろん間違いではありません。

しかし、それだけでは行動につながりません。

なぜ伸ばしたいのか。

どんなお客様に価値を届けたいのか。

その結果、どんな会社になりたいのか。

そこまで言葉にできて初めて、方向性が見えてきます。

また、言語化にはもう一つ大きな効果があります。

それは、「自分自身の考えを整理できること」です。

言葉にしようとすると、

曖昧だった部分が見えてきます。

矛盾にも気づきます。

本当に大切なことと、そうでないことが分かれてきます。

つまり、言語化とは伝えるためだけの作業ではありません。

考えるための作業でもあるのです。

実際、経営者との対話の中で、

「話しているうちに、自分が何を考えていたのか分かりました」

と言われることがあります。

これは、言葉にすることで思考が整理された瞬間です。

経営には、正解がありません。

だからこそ、自分なりの判断基準が必要になります。

そして、その判断基準は言葉によって形になります。

経営を言語化するとは、

会社の未来を言葉にすること。

自分の考えを整理すること。

そして、組織の共通言語をつくることでもあります。

もし今、

「何となく考えているけれど、うまく伝えられない」

そんなことがあるなら、一度紙に書き出してみてください。

完璧な文章である必要はありません。

言葉にすることから、経営は少しずつ整理されていくのです。

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橋本貢
専門家

橋本貢(経営コンサルタント)

しずおか経営サポート

表面的な課題ではなく、売上・組織・戦略の根本構造を見極め、本質的な打ち手を実行まで伴走支援します。経営者の意思決定に寄り添い、成果に直結する改善を行います。

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