青虫との戦い
スーパーの店頭には新鮮な皮付きのタケノコが並ぶようになります。春を感じるひとときです。
アク抜きが上手にできて、煮物やタケノコご飯、天ぷらなど、美味しくいただけると嬉しくなります。タケノコには、ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富なので、むくみ予防や腸内を綺麗にしてくれる効果があります。
漢方薬で使われる生薬にも竹筎(チクジョ)と竹葉(チクヨウ)という竹が原料のものがあります。竹筎は竹の幹で竹葉は葉の部分です。どちらも体内の余分な熱をさます作用があり、その熱が原因の咳や痰を改善します。
古くから「春の皿には苦味を盛れ」という言葉がありますが、タケノコを含む春野菜や山菜の苦味には、冬のあいだに汗をかくことが少なく新陳代謝も衰える為に溜め込まれた老廃物を体の外に排出し、すっきりとさせる働きがあるといわれています。タケノコの毒出し(老廃物の排出)が漢方薬の効くメカニズムなのです。
このように季節の草木などを食べられるように調理して食したり、漢方薬として煎じて服用したりと、現代まで受け継がれている先人の知恵は本当に素晴らしいと改めて感じます。旬の食材を上手にとりいれて健康に過ごしていきたいものです。