アップルパイの香りの漢方薬

谷津吉美

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テーマ:ちょっと気になること


漢方薬は昔からお米と同じく心を込めて炊き上げて、病人に進ぜたものです。むつごろう薬局では、効き目のよい生薬にこだわっていますので、生薬を刻んだものを煎じるのが大変という方には、煎じ薬のように効き目もあって、エキス剤のように手軽にお飲みいただけるレトルトパックをお出しさせていただいています。

レトルトパックは30日分をまとめてお作りして、1回分をパックしています。以前は韓国製の機械で煎じていましたが、今は日本製の機械になりました。日本製の機械では、家で煎じていただくように、沸騰するまでは強火で、沸騰してからは弱火でコトコト煮てお作りすることができます。

煎じている間、お店はその香りでいっぱいになります。お客様がお帰りになった時に、入り口のドアを開けると外にその香りが流れていきます。ちょうどその時、自転車で通ったお子様が「アップルパイのにおいがする〜」と言っていました。煎じていた漢方薬は桂枝加竜骨牡蠣湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)です。シナモン入りのアップルパイの香りと言われれば、そのように思えてきました。なるほど、桂皮はシナモンですし、大棗(タイソウ)はリンゴのような風味があります。お子様の感覚に驚きました。

桂枝加竜骨牡蠣湯は神経不安症などに使われます
神経不安症のチェックリスト~ 良くなった症例
https://mbp-japan.com/shizuoka/mutsugoro/column/5170125/
↑竜骨と牡蠣の生薬の話のリンクもあります

他のチェックリスト
https://mbp-japan.com/shizuoka/mutsugoro/column/?jid=5013492

印籠は薬入れ~徳川家康公御生誕480年
https://mbp-japan.com/shizuoka/mutsugoro/column/5107882/

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谷津吉美
専門家

谷津吉美(薬剤師)

有限会社むつごろう薬局

漢方医学を専門に23年。不妊症をはじめ各種女性の悩み・アレルギー・皮膚病・自律神経失調症などの症状に、深い知識で丁寧に対応。また静岡県立高校の進路指導講演会や不妊専門雑誌などで漢方薬を広めています。

谷津吉美プロは静岡新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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