無農薬で育った当帰の湯もみ
6/25のブラタモリは「京都・大原~なぜ大原は“癒やしの里”になった?~」というタイトルでした。
癒しのキーパーソンは平徳子(建礼門院)で、平家でたった一人生きのびた建礼門院(けんれいもんいん)が身を寄せた場所が大原でした。
大原の人々が差し入れた漬物(茄子と塩と大原の赤じそを自然発酵させたもの)のおいしさに感動し、建礼門院が紫葉漬けと名付けたそうです。大原の赤紫蘇は香りが自慢で、リラックス効果のある香り成分ぺリルアルデヒドを約60%含んでいるそうです。大原は水はけがよく、露がおりやすく、赤紫蘇の生育にピッタリな環境が揃っているのに加え、山で囲まれているため交雑しにくく、自家採取した種を持ち出さないよう原種を厳守していたそうです。
建礼門院ゆかりの格好、かわいくて動きやすい作業着を着た大原女(おはらめ)が柴(今でいう着火剤)を売りに都に行っていたということも取り上げていました。紫葉漬けが柴漬けと書かれるのは、この柴から来ているという説があるようです。
写真は2007年に撮影した寂光院(壇ノ浦の戦いの後、建礼門院が身をよせたお寺)の案内板です。
紫葉(しば)漬けだけでなく、梅干も赤紫蘇(あかじそ)と一緒に漬けますね。
紫蘇は医食同源と言われる食材でもあり、芽ジソから穂ジソにいたるまで利用可能です。 中国中南部原産ですが、今では日本中いたるところで栽培されています。青ジソの葉は大葉と言いますが、横浜市の綱島では青ジソを水耕栽培で育てていて、根が栄養を吸収しやすく、葉がふた回りほど大きく育つそうです。
スーパーに一年中出回る青ジソに比べ、アントシアニンを多く含む赤ジソはアクが強く料理に応用しにくいところが残念ですが、体を温める作用の他、鎮咳(ちんがい)・頭痛・鎮静作用があり、乾燥させた赤ジソの葉を漢方に使います。これを蘇葉(そよう)と言います。風邪の初期にはもちろん気管支や喘息、胃腸炎などに使われています。
主な漢方処方: 香蘇散(こうそさん)、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)、柴朴湯、参蘇飲