里芋にそっくりな薬草〜生薬の話「沢瀉」
お気づきになった方もいらっしゃると思いますが、駐車場の雰囲気が変わりました。今まで店の横にあった牡丹が植えてある大きな白い鉢を移動し、木が植えてある間に置きました。そして何種類かの薬草を植えた鉢も新しく置きました
みなさんには見えない柵の裏には、薬草の鉢が他にもあります。その中に、山椒(サンショウ)があります。貴重な朝倉山椒の葉に、アゲハ蝶の幼虫が3匹(学術的には頭と数えるようです)いるのを数日前に見かけてそのままにしていました。幼虫がすごい勢いで葉っぱを食べ、丸裸になるくらい葉がなくなってしまいました。
以前、「THE TIME,」というテレビ番組で、昆虫に詳しい香川照之さんが、カラスザンショウの葉っぱや花に蝶が集まると言っていました。国立科学博物館 附属自然教育園のホームページより引用します。
カラスザンショウは、ミカン科サンショウ属の落葉高木です。雌雄異株です。実がサンショウに似ているのに役に立たず、木も葉も大型のため、この名前があります。アゲハチョウ科の食草となっています。黄色くなった葉がまだ枝に残っていますが、実の様子が見えるようになりました。路傍植物園で見られます。
2022年の土用の丑の日は2回あり、「一の丑」は7月23日、「二の丑」は8月4日です。うなぎの蒲焼は美味しいですね。また、蒲焼と山椒との相性は絶品です。 今回のお話はその山椒です。 山椒は、うなぎ以外に食事では余り使われませんが、ご飯の友として、ちりめん山椒、塩漬け、佃煮がはやっているようです。食をそそりますね。 私事(薬剤師鈴木)ですが以前中国研修に行っていた時に、よく山椒入りのスープが出されました。 臭いが鼻について美味しくなかったのですが、体が温まりぐっすり眠れて翌日は元気になっていました。 また、一度もお腹を下したことはありませんでした。 その理由は、山椒の効果によるものと考えます。 働きは、胃腸や体の下半身を主に温め、消化を助け、食べ物の毒消しがあります。皆さまも、感覚的に一番体を温める調味料が山椒とお気づきだと思います。
大建中湯という漢方薬があります。その主成分が山椒です。漢方薬では山椒の実の皮(果皮)を使います。そして生姜の乾いたものと高麗人参そして麦芽の飴を入れたものから作られていて、まるで食材からできた美味しそうな漢方薬なのです。その働きは、中が冷えてガスが充満し、腸がモクモク働き、激しい腹壊吐するような方に用いられ、女性では、激しい生理痛に使われます。
山椒は、兵庫県の朝倉産が良品で、アサクラサンショウといわれ木にとげがなく小葉は小さくは大粒のもの。私たちの薬草園にもぜひ植えてみたいです。