姿勢と呼吸で元気な体に
【 写真は、漢方生薬の じゃのひげ (麦門冬) 】
最近は、自然災害や政治の世界、悲しい事件と次々に不安の種がまかれています。
ニュースやネットを見ているだけで頭が重たくなります。
天下泰平の世を作った徳川家康公は、多くの人に安心感を与えました。
その一つの手段が、中国、宋(そう)の時代の医学書を参考に、自ら漢方薬を作り、お薬を民に施す「施薬院」を作り、庶民の病気を治していたことです。また驚くことに、少ない原料を最大限に生かすため、生薬を煎じるのではなく、粉砕してお薬を作っていました。煎じ薬1人前の量で、約20人分が作れるのです。
少ない資源を知恵を使って有効活用にする日本の技術は家康から始まったのかもしれませんね。
煎じた香りでリラックス
ところで最近お客様から、漢方薬を煎じている香りでリラックスすると言われます。懐かしい香り、おばあちゃんのタンスの香り、またペットの猫が喜ぶなどの声を聞きます。この香りは、私たちの中に眠っている本能を呼び起こすのかもしれません。 無農薬、有機肥料で漢方薬を耕作していると以外に動物の被害にあうことが多いのですが本能的にここは安全とわかるのでしょう。人は安心すると自然に肩の力が抜けます。そして腸が動き出して便意をもよおします。この作用は、少し難しく言いますと、交感神経という自動車でいうアクセルが弛み、副交感神経というブレーキが掛ることから起こります。副交感神経が働くと腸が働き出すのです。またその逆も考えられます。食後に眠くなるのがそれで、このことを利用して「建中湯」とい漢方薬を使って自律神経の乱れやすい方に良い結果が出ています。
理屈は別にしても、仕事場で漢方薬になる生薬を乾燥させているだけで、安心感に包まれるから不思議です。
次回へつづく・・・・。