「もっと」を追い求めるのはもうやめよう。あなたのエネルギーを1点に集中させる「引き算」の力
こんにちは、
サポートコーチ出雲の山根浩二です。
今日は、商売の変化について、
少し考えてみたいと思います。
昭和の時代に、
うまくいっていた商売があったとします。
お客さんも来てくれる。
商品も売れる。
利益も出ている。
そのやり方で長年商売を続けてきた。
だからこそ、今までやってこられたわけです。
そう考えると、
そのやり方を大切にしたいと思うのは
自然なことですよね。
実際、長く続いている会社やお店には、
それだけの理由があると思います。
積み重ねてきた経験もあるし、
お客さんとの信頼関係もある。
簡単にまねのできない技術や、
長年培ってきた知識もあるでしょう。
ただ、ここで一つ考えてみたいんです。
昔うまくいった方法は、今でもうまくいくのでしょうか?
もちろん、今でも通用する方法はあると思います。
でも、昔うまくいっていたからという理由だけで、
今も同じやり方を続けていて大丈夫なのか。
そこは少し考えてみる必要があると思うんです。
なぜかというと、
商売を取り巻く環境が変わっているからです。
例えば、お客さんが変わっています。
昭和の時代には、
きれいだと思われていたお店の内装や、
商品の見た目があったと思います。
当時は、それが時代に合っていた。
お客さんにとっても魅力的だった。
ところが、時代が変わると、
世の中にあるものも変わってきます。
新しいデザインが生まれ、
装飾も変わり、
商品やサービスの見せ方も変わっていく。
そうすると、
昔はきれいだと思われていたものが、
今見ると少し地味に
感じられることもあるわけです。
もちろん、
古いものには古いものの良さがあります。
古い建物や昔ながらの内装が、
お店の魅力になっている場合もあります。
だから、
古いものが悪いと言いたいわけではありません。
ただ、昔のままにしていることと、
今のお客さんに選ばれていることは、
必ずしも同じではないんですよね。
お客さんの感覚が変わっているのなら、
それに合わせてお店の見せ方を変えてみる。
必要であれば改装やリニューアルをして、
新しいイメージをつくってみる。
そういう工夫も、
商売を続けていくうえでは必要なのだと思います。
これは、見た目だけの話ではありません。
販売方法も同じです。
昔は、
商品を店頭に並べておけば
売れていたかもしれません。
営業担当者が訪問して、
商品を説明すれば契約に
つながっていたかもしれません。
実際に戦後、家の前でりんごの木箱に
仕入れた靴を置いておくと
お客さんから欲しいと言われたと
聞いた事があります。
でも、今はどうでしょう。
お客さんはインターネットで情報を集め、
いくつもの会社の商品を比較しています。
購入する前に口コミを確認する人もいますし、
SNSで商品を知る人もいます。
そういう環境になっているのに、
昔からこの方法で売ってきたからといって、
同じ方法だけを続けていていいのでしょうか?
新しい販売方法を取り入れてみる。
これまでとは違うお客さんにアプローチしてみる。
自社にしかできない売り方を考えてみる。
そうした工夫によって、
今まで出会えなかった
お客さんとつながる可能性も出てきます。
特に、歴史のある会社には、
長年の経験や技術、
お客さんとの関係など、
ほかの会社にはないものがあると思います。
それを生かして
新しい方法を考えることができれば、
他社との差別化にもつながるはずです。
私は、こういうことも
商売の成長や進歩なのだと思っています。
そして、もう一つ、
忘れてはいけない変化があります。
それは、価格です。
製造に必要な原材料の価格が上がる。
電気代や燃料費が上がる。
人件費も変わってくる。
商売に必要な費用が変わっているのに、
販売価格だけを昔のままにしていたら、
どうなるでしょうか?
売上は変わらなくても、
利益は少なくなっていきます。
以前は十分な利益が出ていた価格でも、
今では経営を続けるのが
難しい価格になっているかもしれません。
それでも、「昔からこの価格だから」
「値上げするとお客さんが離れるから」
と、そのままにしてしまう。
もちろん、
価格を変えることには不安もあると思います。
簡単に値上げできない事情もあるでしょう。
ただ、周りの環境が変わっているのに、
価格だけを変えないということが、
本当にお客さんのためになるのか。
会社を守ることになるのか。
そこも考えてみたいところです。
私は、長く続いてきた伝統や、
これまで大切にしてきた考え方を
否定したいわけではありません。
むしろ、守るべきものは
大切にしてほしいと思っています。
長年受け継いできた技術や品質、
仕事に対する姿勢。
そういうものは、
簡単に変える必要はないと思います。
でも、守るべきものがあるからといって、
すべてを昔のままにする必要も
ないのではないでしょうか。
大切なのは、
何を守り、
何を変えるのかを
考えることだと思うんです。
例えば、商品の品質や
職人としてのこだわりは守りながら、
販売方法を変える。
これまで大切にしてきたお客さんとの関係は
守りながら、新しいお客さんとの出会い方を考える。
会社の理念は変えずに、
時代に合った商品やサービスをつくる。
そういう変化の仕方もあると思います。
むしろ、長く続いてきた会社だからこそ、
変化できる部分があるのかもしれません。
これまでの経験があるから、
新しい方法を考えることができる。
積み重ねてきた技術があるから、
ほかの会社にはできない工夫ができる。
変化することは、
これまでの歴史を
否定することではないんですよね。
私は、商売を続けていくということは、
ただ同じことを繰り返すことではないと
思っています。
周りの環境が変われば、
自分たちのやり方も見直していく。
その中で、大切なものは残しながら、
新しい方法を取り入れていく。
そうやって、
時代に合わせて商売を進化させていくことが
大切なのだと思います。
ここで、少し考えてみてほしいんです。
今、あなたの会社で続けている
仕事や販売方法、価格の決め方は、
今のお客さんや環境に合っているでしょうか?
「昔からこの方法でやっているから」
もし、それが続けている理由の一つに
なっているとしたら、
一度立ち止まって考えてみても
いいのかもしれません。
本当に今も必要なのか?
もっといい方法はないのか?
変えることで、かえって良くなることはないのか?
こうした問いを持つだけでも、
今まで見えていなかった可能性が
見つかることがあります。
私がコーチングで大切にしているのも、
こういう部分です。
これまでのやり方が
間違っていると決めつけるのではなく、
ほかの可能性も一緒に考えてみる。
今の方法を続けることも、
一つの選択です。
でも、別の方法を試してみることもできる。
その両方を見たうえで、
自分で選ぶことができれば、
納得感のある経営に
つながるのではないでしょうか。
昔うまくいった方法が、
今もうまくいくとは限りません。
でも、それは、これまでのやり方に
価値がなかったということではありません。
その時代に合っていたからこそ、
うまくいったのだと思います。
だからこそ、
これからの時代に合ったやり方を考えていく。
大切なものを守るために、
変えるべきところは変えていく。
私は、それもまた、
長く商売を続けていくために
必要なことなのだと思っています。


