【引き算コーチング】人は、見えている道しか選べない

山根浩二

山根浩二

テーマ:引き算コーチング

人は、見えている道しか選べない

当たり前のことなんですけど、
これって、よく考えると結構大きなことだなと思うんです。

例えば、目の前に一本の道しか見えていなかったら、
私たちはその道を歩きます。
「この道を選びました」
と言うかもしれません。

でも、本当に「選んだ」のでしょうか。
もしかすると、他に道があることを知らなかっただけかもしれません。

少し横を見れば、脇道があったかもしれない。
その先に別の道が続いていたかもしれない。

でも、それが見えていなければ、
そもそも「そっちに行く」という選択肢は生まれません。
私は、このことは経営でも同じなんじゃないかなと思っています。

経営者の方とお話をしていると、
「今はこれをやるしかない」
「この方法が一番現実的です」
「うちの場合は、こうするしかないんです」
という言葉を聞くことがあります。

もちろん、本当にそうなのかもしれません。
これまでその方法で事業を続けてきた。
お客様にも選ばれてきた。
売上もつくってきた。
だから、その方法を続けることには、ちゃんと理由があります。

むしろ、何の根拠もなく「こうしています」と言っているわけではありません。
そこには、その人が積み重ねてきた経験や成功体験があります。
だから私は、「それは間違っていますよ」とは思わないんです。

ただ、少しだけ気になることがあります。
「それ以外の道を、一度でも見てみましたか?」
ということです。
今まで歩いてきた道が間違っているわけではない。
でも、その道しか見えていない状態で
「この道を選んでいる」と思っているのだとしたら、
少し違うのかもしれません。

例えば、
「もっと商品単価を上げる」
「新しい商品をつくる」
「今のお客様に別のサービスを提案する」
「自分ではなく、誰かに仕事を任せる」
「そもそも、その仕事をやめる」
経営には、本当はいろいろな選択肢があります。

でも、本人の中で「これは無理」
「そんな方法は考えたこともない」となっていると、
その選択肢は最初から存在しないのと同じです。

だから、私はコーチングで答えを教えることには、あまり興味がありません。
「こうしたほうがいいですよ」
と答えを渡してしまえば、その場では早い。
でも、それではその人自身の選択にはなりません。

それよりも、
「もし、別の道があるとしたら?」
「その道を選んだら、どうなりそうですか?」
「今の方法をやめたら、何が起こるでしょう?」
と問いかけてみる。

すると、本人の中で今まで見えていなかった道が
少しずつ見えてくることがあります。

もちろん、そこで新しい道を選ぶ必要はありません。
考えてみた結果、
「やっぱり今の道がいいです」
となるかもしれない。

私は、それでもいいと思っています。
むしろ、そのほうがいい場合もあると思うんです。

なぜなら、
「他に道がないから、この道を歩く」
のと、
「いくつかの道を見た上で、私はこの道を選ぶ」
のでは、同じ道を歩いていても、その人の中にある納得感が違うからです。

そして、その納得感は、次の行動にも影響すると思っています。
「仕方がないからやる」のではなく、
「私はこれを選んだ」
と思える。

それだけでも、人は少し前向きに進めるようになるんじゃないでしょうか。
だから私は、コーチングというのは
「正しい答えを見つけるためのもの」だけではないと思っています。
選択肢を見つけて、自分で選べる状態をつくること。

それが、一つの大きな役割なんじゃないかなと思っています。

そして、ここが私の考える「引き算コーチング」ともつながっています。
何かを足す前に、まず今の自分が、
「これは絶対に必要だ」
「これしかない」
「自分はこうするしかない」
と思っているものを、一度疑ってみる。
それは、その考えを否定するためではありません。
その考え方も、きっと今までの自分にとっては正しかった。

ただ、
「もし、他にもあるとしたら?」
と考えてみる。

その問いによって、一本しかないと思っていた道に、脇道が見えてくる。
そして、その脇道を見た上で、
「やっぱり私は、この道を歩きたい」
と思えたのなら、それも立派な選択です。

もしかしたら、今までと同じことを続けることになるかもしれません。
でも、それはもう「何となく続けている」のではなく、
「いくつかの可能性を見た上で、自分で選んでいる」
ということになります。
正に自分で選んだ選択肢になり、
自分ごとになる。


私は、コーチングの面白さって、そこにあるんじゃないかなと思っています。
人は、見えている道しか選べない。
だからこそ、まずは道を増やしてみる。
その中から、どの道を歩くのかは、その人自身が決めればいい。

コーチは、その道を決める人ではなく、
「もしかしたら、こっちにも道があるかもしれませんよ」
と、一緒に周りを見渡す人。
私は、そんな存在でありたいと思っています。

\プロのサービスをここから予約・申込みできます/

山根浩二プロのサービスメニューを見る

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

山根浩二
専門家

山根浩二(ビジネスコーチ)

サポートコーチ出雲

経営を好転させるには、やる事を足すのではなく『絞る』。それが”引き算経営”の本質です。今、あなたが本当にやるべき一つの事に集中するだけで、迷いが確信に変わり、狙い通りの結果を手に入れられます。

山根浩二プロは山陰中央新報社が厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

引き算コーチングのプロ

山根浩二プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼