【引き算コーチング】一歩動くと、見える景色が変わる
こんにちは、
サポートコーチ出雲の山根浩二です
営業をしていた頃の話です。
営業担当者には、
それぞれ「得意な商品」
というものが出てきます。
・「あの商品なら自信を持って話せる。」
・「この商品は、よく売れるんですよ。」
・「お客様にも評判がいいんです。」
そんなふうに、だんだん自分の中で
「自信のある商品」ができてくるんですね。
私も営業をしていたので、もちろんありました。
でも、今になって考えてみると、
その自信って、
最初からあったものではなかったんじゃないかと
思うんです。
むしろ、最初はちょっとした
「勘違い」から始まっていたのかもしれません。
たとえば、新人の営業担当者がいたとします。
まだ商品について、そんなに詳しくありません。
ある日、お客様から、
「この薬、すごく効くんだよね。
私はこれじゃないとダメなんです。」
そんな話を聞いたとします。
すると新人ですから、
「へえ、この商品って、そんなにいいんだ。」
と思いますよね。
そして、その後に別のお客様と話をするときに、
「この商品、結構いいですよ。」
と、自信を持って話すようになる。
すると、その熱意が伝わって、
「じゃあ、一度使ってみようかな。」
というお客様が出てくる。
そして、そのお客様から、
「よかったよ。」
と言われる。
そうすると、
「ああ、やっぱりこの商品はいいんだ。」
となります。
さらに自信がついて、
また別のお客様にも勧める。
そして売れる。
こうやって、いつの間にか
「自分の得意な商品」になっていくんです。
でも、最初にあったのは、もしかすると、
「この商品はいいらしい。」
という、たった一人のお客様から
聞いた情報だったかもしれません。
もちろん、その商品が本当に
良い商品だった可能性もあります。
だから、「勘違いだった」というのは、
その商品が悪いという意味ではありません。
最初の時点では、自分の中に十分な情報がなかった。
それなのに、
「これはいい商品だ。」
と、何となく信じた。
その小さな思い込みが、
その後の行動を変えたんじゃないかと思うんです。
逆もあります。
新人の営業担当者が、最初にお客様から、
「この薬、あまり良くなかったよ。」
と言われたとします。
すると、
「そうなんだ。この商品はあまり良くないんだ。」
と思ってしまう。
そうすると、次のお客様には、
あまり積極的に勧めなくなる。
説明する時間も短くなる。
自分でも自信がないので、熱が入らない。
当然、
お客様が実際に使う機会も少なくなります。
すると、
「やっぱりこの商品は売れないな」と感じる。
こうして、最初の小さな出来事が、
その後の結果を作っていくことがあります。
ここが、私は面白いところだと思うんです。
最初の段階では、
どちらも「事実」とは限らないんですよね。
・「この商品はいい。」
・「この商品はダメ。」
どちらも、まだ自分で十分に確かめたわけではない。
でも、人は一度そう思うと、
その後の行動が変わります。
そして、その行動によって結果が出てくる。
結果が出ると、
「やっぱり自分の考えは正しかった。」
となる。
そうすると、
最初は小さな思い込みだったものが、
いつの間にか「自分の確信」になっていく。
私は、これって仕事の中でも、
毎日のように起きているんじゃないかと
思っています。
・「私は営業が苦手です。」
・「うちの商品は高いから売れません。」
・「この地域では、こんなサービスは受け入れられません。」
・「SNSは自分には向いていません。」
こういう言葉も、もしかしたら最初は、
何か一つの経験から生まれたものかもしれません。
・一度断られた。
・一度失敗した。
誰かにそう言われた。
それだけだったのに、
「自分には無理なんだ。」
という考えになってしまう。
すると、やらなくなる。
やらないから、結果も出ない。
結果が出ないから、
「やっぱり無理なんだ。」
と思う。
こうなると、最初の小さな出来事が、
ずっと自分の行動を決めることになります。
だから私は、コーチングの中で、
「それは本当にそうなんでしょうか?」
と聞くことがあります。
でも、そこで、
「それは思い込みですよ。間違っています。」
とは言いたくないんです。
その人がそう考えるようになったのには、
きっと何か理由があります。
その考え方によって、
うまくいったこともあるでしょう。
だから、思い込みを全部なくせばいいわけではない。
むしろ、良い思い込みが
自分を動かしてくれることだってあります。
大事なのは、
「今の自分は、どんな考えを持っているんだろう?」
そして、
「その考え以外の可能性は、本当にないんだろうか。」
と、一度立ち止まってみることなんじゃないでしょうか。
最初は勘違いだったかもしれない自信が、
行動によって本当の自信になることもあります。
逆に、最初の小さな思い込みが、
自分の可能性を狭くしてしまうこともあります。
だから私は、引き算コーチングでは、
何でもかんでも「思い込みを外しましょう」
とは考えていません。
その思い込みが、
今の自分にとって役に立っているのか。
それとも、
知らないうちに自分の行動を止めているのか。
そこを一緒に見ていく。
そして、もし自分を止めている考え方なら、
「本当にそうなのかな?」
と、少しだけ引き算してみる。
すると、
今までとは違う行動ができるかもしれない。
そして、その行動が、
今までとは違う結果を連れてくるかもしれない。
私たちは、毎日のように
何かを信じながら仕事をしています。
その中には、
長い経験から生まれた確かなものもあれば、
もしかすると、
最初はちょっとした勘違いだったものもある。
でも、その勘違いが、自分の行動を変え、
いつの間にか
本当の自信になっていることもあるんですよね。
だからこそ、ときどき、
「この自信って、いつからできたんだろう?」
と振り返ってみる。
そこから、今まで見えていなかった
自分の可能性が見つかることも
あるのではないでしょうか。


