【引き算コーチング】その思い込み、いつからできたんでしょう?

山根浩二

山根浩二

テーマ:引き算コーチング

こんにちは、
サポートコーチ出雲の山根浩二です

前回のコラムで、
「その自信、
最初は勘違いだったかもしれない」
という話を書きました。

営業をしていた頃の経験から、
最初に持った小さな思い込みが、
その後の行動を変えて、
いつの間にか「自分の自信」に
なっていくことがある。

そんな話でした。
でも、そこからもう一つ考えてみたんです。

そもそも、その「思い込み」って、
いつからできたんでしょうか?

たとえば、子どもの頃。
親と一緒に、
簡単なゲームをすることがありますよね。

トランプでも、ボードゲームでも、何でもいいんです。
まだ小さい子どもだったら、
親がちょっと手加減して、
上手に負けてあげることもあると思います。

子どもが、
「やった!勝った!」
と喜ぶ。

親も、
「すごいね。強いね。」
なんて言う。

すると子どもは、
「自分って、強いんだ。」
「ゲームが得意なんだ。」
と思うかもしれません。

もちろん、本当に強かったのかもしれません。
でも、最初の段階では、
親が少し負けてくれたこともあったかもしれない。
それでも、その体験を何度か繰り返していくうちに、
「自分はできる。」
という感覚ができてくる。

これって、結構大きいんじゃないかと思うんです。


逆に、
「あなたは、こういうの苦手だよね。」
「どうしてそんなこともできないの。」
「動きが遅いね。」
そんな言葉を何度も聞いて育ったら、どうでしょう?

親としては、注意しているだけかもしれません。
悪気があったわけでもないでしょう。
子どもをちゃんと育てようと思って、
言っているのかもしれません。

でも、子どもの側からすると、
「自分は苦手なんだ。」
「自分はできないんだ。」
「自分は下手なんだ。」
という認識が、少しずつできていくことがあります。

一回言われただけなら、
そんなに大きなことではないかもしれません。

でも、それが何度も繰り返されたらどうでしょう。
そして、
それに似た体験が、
家庭だけではなく、
学校でも、
友達との間でも起こる。

走るのが他の子より速かった。
すると、
「自分は足が速い。」
と思う。

計算が早かった。
すると、
「自分は数学が得意だ。」
と思う。

字を褒められた。
すると、
「自分は字を書くのが上手なんだ。」
と思う。

反対に、
何度やってもうまくできなかったり、
人から「苦手だね」と言われたりすると、
「自分はこれが苦手なんだ。」
となる。

実際に、私の中学まで一緒だった同級生で
小学校の国語の先生に文章を
褒められた経験から
ライターになった方がいます。
結構同じような方は居ますよね。


こうやって考えると、
私たちの中にある「自分はこういう人間だ」
という感覚って、
ずいぶん細かくできているんですよね。

「自分には自信がある。」
と一言で言っても、
人前で話すことには自信がある。
営業には自信がある。
計算には自信がある。
スポーツには自信がない。
人付き合いには自信がない。
文章を書くのは苦手。
料理は得意。
みたいに、細かく分かれている。

つまり、「自信がある人」「自信がない人」と、
そんなに簡単に分けられるものではないんですよね。

その人の中に、
「これはできる。」
「これは得意。」
「これは苦手。」
「これは自分には向いていない。」
というものが、たくさんある。

そして、その一つ一つが、
これまでの体験から
少しずつ作られてきたのかもしれません。

私は、人って面白いなと思うんです。

生まれたときから、
「私は営業が苦手です。」
なんていう子どもはいません。

「私は人前で話すのが苦手です。」
「私は計算が苦手です。」
「私は失敗しやすい人間です。」
なんていうことも、
最初から決まっているわけではない。

周りの人との関わりや、
できたこと、できなかったこと、
褒められたこと、注意されたこと。

そういうものが、少しずつ積み重なって、
「自分って、こういう人なんだ。」
というものができていく。

もちろん、それは悪いことではありません。

そうやって自分を理解することで、
得意なことを伸ばしたり、
苦手なことを避けたりすることもできます。

だから、思い込みそのものが悪いわけではないんです。

むしろ、
「自分はこれが得意だ。」
という思い込みが、自信になって、
その人を動かしてくれることもあります。

問題になるのは、その思い込みによって、
自分の可能性まで
決めてしまったときなんじゃないでしょうか。
・「私は営業が苦手だから。」
・「私は人付き合いが苦手だから。」
・「私は頭が良くないから。」
・「私はこういう性格だから。」
そう言って、やる前から選択肢を一つ減らしてしまう。

そんなことが、もしかしたらあるかもしれません。

だから、コーチングでは、
「それって、いつからそう思うようになったんでしょう?」
と聞いてみることがあります。

すると、
「そういえば、子どもの頃に親から言われていました。」
「昔、一度失敗してから、ずっと苦手だと思っていました。」
「前の仕事でそういう経験があって……。」
そんな話が出てくることがあります。

そこで、
「じゃあ、その思い込みは間違っていますよ。」
とは言いません。
それが本当に間違っているかどうかは、
分からないからです。

ただ、
「そのときは、そうだったんですね。」
「でも、今も同じなんでしょうか?」
と考えてみる。

ここが大事なんじゃないかと思っています。
子どもの頃の自分と、
今の自分は同じではありません。

経験も増えています。
できることも増えています。
周りの環境も変わっています。
それなのに、昔できた「自分はこういう人間だ」
という思い込みだけは、そのまま残っていることがある。

そう考えると、
「その思い込み、いつからできたんでしょう?」
という問いは、結構面白いんですよね。

思い込みを全部なくす必要はありません。
自分を支えてくれているものなら、そのままでいい。

ただ、今の自分を苦しくしているものがあるのなら、
「本当に今も、それが必要なんだろうか?」
と、一度見てみる。

そして、もし別の可能性があるとしたら、
「今の自分なら、どうするだろう。」
と考えてみる。

私は、引き算コーチングって、
そういうところにもあると思っています。

新しい自信を無理やり足すのではなく、
「自分はこういう人間だ」と決めているものを、
少しだけ見直してみる。

すると、今まで見えていなかった自分が、
見えてくることがあります。

「その思い込み、いつからできたんでしょう?」

一度、そんなふうに自分に問いかけてみるのも、
面白いかもしれません。

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山根浩二
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山根浩二(ビジネスコーチ)

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