フロントエンド+バックエンド = 『儲けの仕組み』を作る【商人舎magazine6月号・原稿】
今までの人生で、異性に対して、胸がときめく思いを持ったことのある人は多いと思います。
しかし、ただ思っているだけでは、こちらの思いは相手には伝わりません。
相手に分かってもらおうとするなら、チャンと言葉にしないといけません。
そして、その言葉は、相手の心の扉を、開かせるものでなければならないのです。
あなたが販売しようとするその商品にも、同じことが言えるのではないでしょうか。
商品を使う(買う)ことによって、実現してくれる価値。
お客は、その体験できる『価値』に、お金を払ってくれています。
そして、多くの商品において、その価値(思い)を言葉にしないと、お客には伝わりにくいものです。
価格が高いものであっても、その価値に納得できれば、お客は、お金を払ってくれます。
勿論、すべてのお客ではありません。
その価値を感じて、「欲しい」の気持ちを起こさせたときに、そのお客は商品を手に取り、お金を支払ってくれます。
「売れる」「売れてしまう」仕組みをつくる。
良い商品に、「価値ある情報」をプラスして、お客が「買いたくなる」ように伝える。
そして、「良い買い物をした」と納得して満足してもらう。
この様に、お客が商品を買ってくれる仕組みをつくる時に、重要な役目を果たす技術。それが、コピーライティングなのです。
■ コピーライティングは、生産性に大きく関わる
先に断っておきますが、私は、コピーライターではありません。
当然ですが、私よりセールス・コピーのことが分かる人は、世の中に山ほどいます。
なぜ、業務改善コンサルタントの私が、セールス・コピーの話をするかというと、マーケティング上、とても重要なことであるからです。
そして、生産性に大きく関わることであり、付加価値を生むという点では、販売員の代わりをする重要な能力であるからなのです。
特に、POPや有人の推奨(試食)販売などは、セルフサービスのお店において、売上を拡大するための重要な販促ツールなのです。
その重要なツールを作るうえで知っておくべきものが、コピーライティングの考え方です。
そしてまた、この技術は、お店で働くパート社員を含む従業員のスキルアップと報酬アップにも大いに関わる、重要なことでもあるのです。
■ お客は、商品を買っているのではない
先述したように、お客は商品ではなく、商品を買うことによって得ることの出来るベネフィット(お客の得)にお金を払ってくれるのです。
プロダクト・アウトとマーケット・インという言葉が有ります。
簡単に言ってしまうと、プロダクト・アウトは、「作り手(販売者)が自分の商品(サービス)を売り込む」。
一方、マーケット・インは、「市場(お客)が求めているニーズ(顕在、潜在)に対して、それを実現してくれるものを提供する」というイメージです。
どちらが良くて、どちらかが悪いということではありません。
しかし、供給が需要を上回っている現在、確実に利益に繋がりやすいのは、マーケット・インの考え方です。
先進国の様に物が消費者に行き渡っていない時代は、大量生産で物を安く作り市場へ流せば、商品は売れました。
しかし、現在の日本の様に、物が行き渡り溢れている時代には、お客はそう簡単には、物を買ってくれません。
ですから、お客は、自分自身の感情によって商品やサービスを選択し、自分の生活をより豊かにしてくれるものにお金を払います。
■ USPが利益を拡大する?
USPについては、次回の記事で詳しく解説を入れたいと思います。
ここでは、簡単にそれが何なのかについて説明したいと思います。
USPは、(Unique Selling Proposition=ユニーク・セリング・プロポジション)の略です。
『独自の売り(強み)』と訳されて使われています。
競合他社には無い、自社や自社の商品の独自の売りを提案することです。競合他社が持っていない、優位性があるものと言うことになります。
また、あなたの商品やサービスが、お客から、選ばれる理由とも言い換えられるでしょう。
あなたの持っているサービス、そして商品に『独自の売り』は有るでしょうか。
数あるサービスや商品の中から、あなたの商品を選んで買ってもらうには、ターゲットに対して、強いメッセージを打ち出す必要があります。
USPを確立する為には、
1.明確なターゲット
2.ユニークな特徴
3.ユニークなベネフィット(お客の得)
の3つを明確にする(出来る)ことが重要なポイントとなります。
ターゲットの心に響く、そして競合が持たないUSPを明確に表すことが出来れば、あなたの商品やサービスは、楽に売れてしまうようになるかもしれません。価格設定についても優位性を持つことになります。
また、マーケティングの基本は、
(1)誰に ⇒ 明確にターゲットを設定する
(2)何を ⇒ ベネフィット(ターゲットへのメッセージ)を明らかにする
(3)どのように ⇒ 戦略、戦術を組み立てる
ことがポイントです。
ですから、ターゲットが変われば、ベネフィットも変わります。そして、戦略や戦術も変わります。
明確なターゲットの設定と、そこに送るUSPが明確でないと、効果的な戦術は打ち立てられません。
あなたが販売している商品やサービスの『強み』をハッキリしないまま、アピールばかりをするだけでは、販売に繋げることは難しいと言えます。お金や時間が無駄に掛るばかりです。
たくさんの競合が有る中で、いかにあなたの商品(サービス)が選ばれるか。
それを決定する基準となっているのがUSPです。
そして、強いUSPを打ち出せる商品(サービス)、USPが明確な会社(人)が、お客から選ばれることになるのです。
なぜ、「あなたから買わなければならないのか」、
何が、「特別」なのかを、ターゲットに、解りやすく伝えるのです。
そして、あなたの提案を解りやすいメッセージにして、あらゆる機会(媒体)で発信することによって、お客は、あなたの売っている商品を正しく認知します。魅力を感じて、「欲しい」という思いを深くし、購買に繋がることになります。
■ ファーストビュー・・・一発勝負!
チラシ広告、POP、メール、そして、推奨販売などで一番大事なことは、
お客が、
1.見る(聞く)価値が有ると思えること
2.一目で一瞬にして、見る価値を判断できること
です。
お客(ターゲット)にとって、いくら良いことが書いてあっても、読んでもらわなければ何にもなりません。
ここで知っておくべき重要なことは、人(お客)は、「見ない」「読まない」「買わない」ものだということです。
では、具体的にどうするか・・・?
その為に有効な手段が、『ストーリーを活用する』ことです。
1.キャッチコピーで、「えッ、何・・・⁉」と、お客の視線を集中してもらい、
2.リードコピーで、「なるほど、そう言うことか!」
3.1と2で、お客がボディ(本文)を読みたくなる
のです。
例えば、
キャッチコピー : 「今年一番!○○より甘い。○○とうもろこし」
リードコピー : 「今朝4時に収穫、当店に10時に到着しました」
ボディ(本文) : 「○○農場の○○さんは、親子2代で・・・・・・・」
と、POPであれば、3~5行程度(本文)で、ストーリーを語るのです。
こうすることで、お客は、よりリアルに自分の頭の中で想像を膨らませることになります。
それが、お客の「買いたい・・・」に繋がります。
キャッチコピーの補足がリードコピーであると同時に、「何ッなにッ!」と、お客がもっと詳しく内容を知りたくなり、本文を読んでもらえるように誘導するのです。
もう、お気付きの方も多いと思いますが、世の中のPOPの多くは、この逆のパターンが多いのです。
お客が知りたいことや、お客のためになることではなく、売る側(作る側)が伝えたい(言いたい)ことを表現しています。だから、チラシやPOPが読まれないのです。
当然ですが、お客の共感を呼ぶことは無く、「売れる」ことには繋がりません。
そして更に、重要なポイントが有ります。
それは、売り手が普段良く使う専門用語を使わないことです。
言葉は、お客(ターゲット)が普段使い慣れている、解りやすい言葉を使うことに注意してください。
そうすれば、お客は、あなたが伝えたいことを、より理解してくれるようになります。
■ 効果測定が大事
もし、掲示したPOP(推奨販売)で、思っていたような効果が出なかったら・・・。
その時は、キャッチコピーを変えることを試してみて下さい。
上記のPOPの事例で言うと、
キャッチコピーの「今年一番!○○より甘い。○○とうもろこし」と、リードコピーの『今朝4時に収穫、当店に10時到着しました』を入れ替えても良いかもしれません。
「びっくり‼この甘さ!○○とうもろこし」でも良いかもしれません。
要するに、ターゲットの心に、「ビビッと!」と刺さるものが、必要なのです。
この様に、テストを繰り返すのです。
私は、「前、売ってみましたけど、大して売れませんでした・・・」という現場の声を、耳にタコが出来るくらい今まで聞いてきました。
そして、そのほとんどが、『売れる』に繋がる様な努力をしていません。
要するに「どうやったか?」のかが問題なのです。
いくら美味しい、こだわった素晴らしい商品でも、プライスカードを付けて陳列しただけでは売れません。
『売れる』状態を作り出すことが重要です。
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■ 売れるキャッチコピーを創るには?
■ 顧客の心理プロセスに合わせたメッセージを送る・・・AIDAの法則
■ 生産性アップのための技術者の養成
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