未成年の養子が養親を失ったとき ☆遺言・相続vol.9③☆
こんにちは、司法書士佐井惠子です。
専門用語を話されると、とたんに意味不明で、私などは理解がぷっつりと途切れてしまいます。
「遺言」は?これは、読み方の問題ですが、「ユイゴン」が普通ですが、法律用語では「イゴン」になります。
身近な相続の世界でも、一般に使われていない言葉が様々ありますね。
そんな中に、「代襲相続」(だいしゅうそうぞく)という言葉があります。
「襲名披露」? それは、似ているのか似ていないのか・・・落語家や歌舞伎の世界ですね。
相続人は、被相続人が死亡した時に、生存していることが必要だという原則があります。
ところが、親より先に亡くなる子もいるわけで、
そういう場合、孫がいれば孫に、孫も亡くなっていればひ孫にと、
親より先に亡くなった子が受け取るはずであった利益を相続することを、代襲相続といいます。
相続人の死亡以外にも、代襲相続はあります。
遺言書を偽造したり破棄あるいは隠したりといった「相続欠格事由」に該当した人の子や、
著しい非行があったり、虐待や侮辱を加えたりで、
昔でいう勘当(かんどう)!今は、「廃除」を、正式に裁判所で申立をしたり、
遺言に記されると、その相続人の子も、代襲相続人になります。
孫に罪はない!ということですね。
注意したいのは、相続放棄です。もちろん、相続放棄は罪ではありませんが、
放棄した人は初めから相続人ではないという法律構成をとりますので、
その子も、代襲相続人にはならないとされています。
兄弟が相続人となる場合もあるいますが、先に亡くなった兄弟の子どもも代襲相続人となります。
ただ、甥や姪の子どもにまでは、再代襲は認められていません。
「笑う相続人」を認めない、などと解説されていますが、
相続周りは、理屈が出てきたり心情を勘案したりで、この辺は理屈ではありませんね。
司法書士佐井惠子
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