テレビ会議

佐井惠子

佐井惠子

テーマ:企業法務


みなさん、こんにちは。司法書士佐井惠子です。
テレビの海外中継でもそうなんですが、タイムラグがあると、会話が上手く進みませんよね。
スムーズじゃないと、ついつい寡黙になってしまう・・・とか。

NTTとパナソニックが、テレビ会議技術で提携、通信方式を統一するという記事がありました(日経新聞)。
携帯電話と同様に、各メーカー間で互換性が進むと普及に弾みがつきますね。
自然な会話を目指して、音声が伝わる、その遅れを0.165秒前後に抑えるとか。
同紙のテレビ会議システムの市場規模予測(国内、シードプランニングなど調べ)によると、
その市場規模が2010年から2015年の間に、およそ3.3倍に拡大するようです。

テレビ会議は法律的にはどういう扱いとなるのでしょうか。

会社でも、海外にちらばった役員が一同に会するのは、なかなか難しいです。
株式会社は、取締役会開催に替えて、書面決議(持ち回り決議)によることを認めていますが、
3ヶ月に一度は、実際に集まるか、テレビ会議システムを使って会議をして、
それぞれの職務状況の報告をする必要があります。
その際に、このテレビ会議システムを使って開催している会社があります。

法務省の見解は、テレビ会議が取締役会として法的に認められるには、
会議参加者が一堂に会するのと同等の
相互に十分な議論を行うことができるものであることを要件としています。
また、開始から終了まで、途切れることなく順調にシステムが稼働していたことが必要です。
もちろん、議事録にもテレビ会議システムで開催したことを明記します。

株主総会で、株主が入りきれないので第2開場など、
同じ建物内の別の部屋を用意しているところがあります。
大きな画面にそれぞれの会場の様子が映し出されて、質疑応答のマイクもまわってくる。
株主総会のテレビ会議とでもいいましょうか。
会社法は、株主総会も、同じ場所であればテレビ会議を認めているようです。

それとは違って、東京が総会開催地で、名古屋、大阪は画面のみ、質問はできませんという場合。
これは、テレビ会議とは言えないですね。

司法書士の立場からみても、
テレビ会議システムは電話やファックスと同様に、
あって当たり前のインフラになりそうです。

司法書士佐井惠子

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