広島、長崎、沖縄、東京・・・　☆遺言・相続⑮☆

みなさん、こんにちは。司法書士　佐井惠子です。
広島、長崎、沖縄、東京等々・・・。
何れも先の戦争で大きく被害を受けたところです。

私が成年後見人に就いていた、沖縄県出身のおばあさんの場合、
ご兄弟がいるらしいことはわかっていたのですが、
それ以上は戸籍が焼失のため残っていなくて探し出せず、
お骨をすぐに納めていいものかどうか・・・。
しばらくの間、事務所でお預かりしていました。

相続人確定のため、
現在から過去に順次遡って戸籍謄本を請求していると、
原爆や空襲の被害にあったところでは、
「戦災で焼失しているため交付することができません。」という文書が
返ってきて、急にシャットダウンとなることがあります。

登記の場面では、出来る限り相続人の皆様に事情を聞いて
最終的には、「自分たち以外に相続人はいません。」という内容の文書を提出して手続きをすすめます。
もちろん、遺言があれば問題ないのですが・・・。

日本の優れた戸籍制度も、平和でなければ維持できないものですね。

司法書士佐井惠子

　☆写真は、長浜　盆梅展にて撮影しました。