古代地図と軟弱地盤
耐震改修と耐震シェルターは地震から命を守る方法として、同じ様に紹介されていますが、明らかに目的が異なります。厳密には同列に扱う事の出来ない装置であると認識すべきでしょう。
耐震シェルターのメリットとデメリット
耐震シェルターとは住居の中の一室を利用して、その部屋の中に頑丈な構造体を設け、そこを非難シェルターとして利用しようと云う物、主に寝室がシェルターに利用され、就寝時に被災しても命を守ろうとするものです。
★メリット
耐震改修に比べ費用が安い。
工事が簡単で、製品によっては一日で施工が完了する。
その中にいれば、建物が倒壊する様な地震でも、命は守れる
★デメリット
耐震シェルターは、震度7の地震にも耐えられるが、家そのものの健全性は保てず、深度6強以上の地震で倒壊してしまう。
シェルターを設けた一室はデッドスペースが増えてしまう。
破局的な地震が発生した場合、シェルターに逃げ込む時間的余裕があるか疑問
命を守るだけなら、工事不要の耐震ベッドや耐震テーブルでも良いのではないか
耐震改修のメリットとデメリット
耐震改修は、家全体の耐震性能を高める様に改修する工事。地震が発生しても想定された地震であれば、建物の健全性は担保出来る。
★メリット
災害後の復旧が容易で、耐震改修しなければ建て替えが必至の大地震でも、補修で済むくらい被害を軽減出来る。
★デメリット
耐震改修工事のみ行う場合は少なく、リノベーションを伴う工事が多い為、費用が高く新築の半分程度の費用がかかる
工事期間が長く数か月を要する場合もある
工事期間中日常生活に支障をきたす
建物の健全性は担保出来るが、家具等の転倒は別途対策が必要になる
建物にどれだけ思い入れがあるか
地震が来れば、建物に未練はない。さっさと建て替えますと割り切った気持ちでおられるのであれば、耐震シェルターは有効です。体力に自信があり、寝ている時だけ不意を襲われない様にとお考えであれば、耐震ベッドの方がリーズナブルです。お金は無いけどとりあえず駆け込む場所が欲しいと考えるのであれば、耐震テーブルが良いかと思います。
建物もある程度健全性を保ちたい。仮設住宅で生活するのは嫌だ。とお考えであれば、耐震改修でしょう。