お金を掛けずに地震に強い家にする方法
どれくらい揺れるかを見る事が出来ます。
同じ震度7の地震でも場所により揺れる長さが異なります。地盤の固いところは比較的早く収束し、軟弱地盤はいつまでも繰り返し揺れてしまいます。
二つのバケツの一方に水、もう一方に砂を入れて同時に同じ強さでバケツを叩きます。すると水を入れたバケツは波紋がいつまでも続き、砂を入れたバケツは一度揺れただけで納まります。
それと同じ差が、強い地盤と軟弱地盤の間で起こります。建物の底の地盤が固いか軟弱かも気になりますが、付近の大まかな地盤状況を知る事により、地震が発生した際の被害も予測できるのです。
お金を掛けずに簡単に地盤の強弱の情報を入手できます。それがJshis-Mapです。
Jshis-Mapの使い方
Jshis-Map←をクリックすると下の様な画面が出ます。
これは今後30年の間に震度6以上の地震に見舞われる確率の高さを表現した地図です。色の濃い地域程確率が高くなります。日本の人口密集地の殆どが入っています。
地盤の強弱を知りたい場合は、表層地盤と云うタグをクリックします。
すると画面が下の様に地図の色が変わります。
この地図が地盤の強弱を示している地図です。地図をマウスのホイールで拡大して見たい場所を探します。
色で地図が見にくい場合は下の透過率で調整してください。
下の地図は大坂市役所を見ています。
大阪市役所をダブルクリックしますと少しだけ地図の色が変わり、別のウィンドウが立ち上がります。
ウィンドウの中には上から、メッシュコード・緯度・経度・平均標高・微地形区分・30m平均S波速度・地盤増幅率が記されています。
そこの地盤増幅率に注目してください。画像では2.13となっています。この地盤増幅率がどれだけ長く地震が揺れているかを示しています。良好な地盤を1.0とするとここは2.13倍長く揺れる事を示しています。
その他の内容を詳細に知りたい方は、画面左にpdfの解説書が添付されていますので参考にしてください。
活断層を見る
Jshis-Mapは活断層の様子を見る事も出来ます。
画面の左上に下の様なチェックボックスの並んだリストがあります。
そこの主要活断層をクリックします。
すると画面に下の様な活断層が現れます。
下の画像で矢印でしめした断層は上町断層です。
上町断層をシングルクリックすると、また別なウィンドウが開きます。
ウィンドウの中に上から、断層の名称・マグニチュード・確率モデル・平均発生間隔・最新活動時期・今度30年間における発生確率・今度50年間における発生確率、が表されています。
上町断層の30年発生確率は2.89%です。南海地震の70~80%に比べたら全然大した事はありません。
と考えるのは早計です。
南海地震の発生間隔は100~150年です。一方上町断層の平均発生間隔は8000年です。予想する分母数が大きい為統計的に云うと3%弱になってしまうだけなのです。
その証拠に平均発生間隔が8000年であるのに対し、前回活動したのが18500年前とされています。つまり平均活動間隔の2倍以上沈黙している断層なのです。これはいつ上町断層が動いても全く不思議でない時期に来ている事を示しています。
ちなみに阪神大震災を引き起こした野島断層は、発生時の発生確率は2%前後でした。
これだけの事実を前にして、地震対策を怠るのは怠慢です。機会があれば、耐震診断を受け家の耐震化を図りましょう。行政に相談に行かれると耐震診断・耐震改修の窓口があります。そこで助成金に関する案内もしています。
阪神大震災の手記←私が実際に体験した震災当日のドキュメントです。