南海地震の発生確率が上昇しました。
特殊加工した金属版同士を直行させて、滑らせる事により免震させる住宅を堺市で今年の4月に完成させました。
先日建築主様から連絡があり、この前の鳥取地震で今までにない不思議な感覚を受けたので、見に来て欲しいと云われ調査にに行きました。
堺市で気象庁は発表した震度は3でした。この家に採用した滑り免震は、以前使用していた転がり免震に比較して摩擦係数が大きく、震度5以上の揺れを受けないと計算上は免震しないと考えていました。滑り免震はコストは安く抑える事が出来るのですが、摩擦係数が大きく性能は転がり免震よりも劣るだろうと考えていましたが、実際に現場で確認すると南北方向に5mm程度の移動が見られました。恐らく何度か往復運動を繰り返したと思われますので、最大で10mm程度動いたと推測されます。
いずれにしましても震度3程度では免震構造と耐震構造の建物に与えるダメージの差は殆どありませんが、免震する事が実際に確認できたのは大きな成果です。万が一大きな地震が来ても思惑通り免震してくれるでしょう。
転がり免震ですと700万円以上の出費が必要ですが、滑り免震ですと200~250万円程度に圧縮する事が可能です。太陽光発電程度の費用で免震住宅が手に入りますので、地震対策の究極版である免震住宅を新築の際はご検討下さい。