地震が起きたら大阪平野に安全な場所はない。
読売新聞24日の朝刊
太平洋の巨大な岩板(太平洋プレート)が東日本の下に沈み込むスピードが、東日本大震災前と比べて平均で約1・5倍、2003年以前に比べると約3倍に加速していることが、北海道大学の日置(へき)幸介教授らの研究で明らかになった。
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東日本大震災で、大きな引っ掛かりが、消えてしまったので、沈み込みの速度が増したのはイメージできます。これは直接太平洋プレートに面していない西日本にとっても、対岸の火事ではありません。西日本はユーラシアプレート上にあり、その下にフィリピン海プレートが沈みこんでいるとされていますが、太平洋プレートの沈み込み速度が上がれば、当然フィリピン海プレートとの間の歪みも大きくなります。東日本大震災で、力のバランスが崩れてしまったのですから、何処で地震が発生するか判りません。
「関東大震災にも耐えられる様に設計しています。」建築関係者から、建築主に家の説明をするのによく使われるフレーズです。建築主はこれを聞いて一様に安心します。この家は丈夫なんだと・・・
しかしこれは、建築基準法で定められた最低の基準なのです。法律を満足させようと思えば最低でも、関東大震災に耐えられる様に設計しなさいと定めているのです。
今、合法的に建てられている建物の全てが関東大震災に耐えられる設計になっているのです。関東大震災は大正12年に発生しました。それ以降90年が経過していますが、地震の悲劇は繰り返されています。建築基準法で定めている最低の基準が甘いのです。勿論メンテナンスも重要です。老朽化すれば、健全な建物も本来の性能を発揮出来ません。しかしそれ以前に建築基準法さえ守っていればそれで安心と云う妄想は捨てるべきです。千葉県の浦安では液状化現象で、多くの建物が再建築せざるを得なくなっています。しかし建築基準法には木造住宅の液状化に関する条項は一切ありません。
建築確認書を取っていれば大丈夫とか、検査済み書を取得したから安心とかは決して云えないのです。木造住宅でも経験や勘に頼らず、構造検討をしっかりと行い、建築基準法を上回る耐震強度を家に求めるべきです。