阪神大震災の記憶

福味健治

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テーマ:【免震住宅・地震対策】



阪神大震災が発生してから今日で17年が経ちました。
昨年の東日本大震災のインパクトが大きかったので、阪神大震災は遠い過去の話しになった感があります。もう人口の1/5以上は阪神大震災を知らないのです。
確かに忘れてしまいたい過去ですが、日本に住む限り語り伝えて後世の人々が難を免れる様にしなければなりません。
関西の経済は阪神大震災を契機に地盤沈下が激しくなったと云えます。東北地方も復興が叫ばれますが、現実は復興よりも衰退の方向に歩むのではと危惧しています。
地震が必ず発生します。いつ発生するか判らないと云うだけで人は地震を無視をしてしまいます。
家の下敷きになれば死ぬだけだと嘯く人もいます。その人はそれでも構わないと考えている人もいますが、不幸は残された人々に訪れるのです。誰一人として、自分ひとりで生きている訳ではありません。世間と関係を保ちながら生きているのです。その人たちを悲しませない為に出来る限りの努力をしなければなりません。
地震は必ず発生します。中でも東海・東南海地震はいつ発生しても全く不思議ではありません。
一分先に起こっても当然なのです。建築の仕事をしていれば、その危機感がリアルに感じられます。
大阪平野は、泥の上に成り立っている年です。一旦地震が発生すると、丘陵地の倍以上揺れる時間が続きます。それだけ家が倒壊する可能性が高いのです。
現在の建築基準法では、建物の健全性を担保することが出来ません。まして高度成長期に粗製濫造された建物は、耐震偽装事件に話題になった建物よりも脆弱な建物がゴロゴロと残っています。
みなさん、機会があれば地震対策を行ってください。デコレーションばかり綺麗にするのではなく、見えない部分にこそお金を掛けて下さい。

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福味健治
専門家

福味健治(一級建築士)

岡田一級建築士事務所

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