古代地図と軟弱地盤
地震に抵抗する構造として、耐震構造と制震構造があります。これは動く地面に対して建物が崩れない様に踏ん張ろうとする構造です。建物に被害が出ないことを目的とした構造で、地震の揺れそのものを建物に伝えない構造ではありませんので、敏感な人であれば震度1~2でも感じるでしょう。
それらの構造と比べ、建物そのものを揺れない様に考案されたのが免震構造です。免震構造は地面に固定されている基礎と基礎より上の上部構造部との間に緩衝材(免震支承)を設置して地震の揺れを建物に伝えなくする事を目的とした建物です。
理論上は、どの様な些細な揺れでも全く感じない様にする事も可能です。しかし、免震支承を極端に敏感にさせてしまうと、地震以外の力で建物が動き出す恐れが出てきます。
例えばそよ風が吹いただけで建物がゆらゆらと動いてしまう事も考えられます。
ですので、免震装置には地震力以外の力では動かない様に、免震支承の剛性を高めるか、免震支承以外に固定装置を新たに設けて、対応しています。
結果的に、免震構造であっても震度4程度の地震から免震支承が作動し始める事になりますので、震度4程度の地震は感じることになります。震度7の地震が来ても震度4程度の揺れに抑え込みますが、震度4の揺れは震度4程度の揺れに感じてしまうのが現在の免震装置です。