南海地震の発生確率が上昇しました。
建築基準法は第1条で「最低の基準を定めて」と書いてあります。最低の基準を定めるなんて・・・と思ってしまいますよね。
その為に長期優良住宅とか住宅性能表示制度とか、旧住宅金融公庫仕様とか色々な基準が定められています。
家を造る場合は建築基準法さえクリアすれば、それで良いと考えるのは間違いであると考える人が増えています。
たとえば、建築基準法さえ守っていれば大きな地震が来ても大丈夫と考えるのは、ある意味で間違いです。ある意味と云うのは、この前の東日本大震災で沢山の地域で液状化現象が発生して家が住めなくなってしまいました。
映像でしか見ていませんが、一見して違反建築とは思えない。立派な家が住めなくなっていました。それも町全体と云う規模でです。建築基準法だけでは人命は守れても建物の健全性を担保するには不十分なのです。
現在建築している家は、建築基準法以外に「住宅の品質確保促進に基づく法律」と云う法律の条項の中の主要構造部における10年保証が義務付けされていて、10年保証する担保として保険に入る制度が一般化しています。保険に入る条件として地盤調査が義務化され、液状化現象が発生しても少々の事では不同沈下しない仕様になっています。
建築基準法は最低の基準しか定めていません。
最高の基準を定めてしまうと、技術が進化して法律に定めるより良いものが出来る様になっても、最高を定めていてはそれ以上のものが出来なくなってしまうためです。
「この法律で定める事を基準とし・・・」と書いてしまうと何処までが許容範囲なのか判らなくなってしまいます。
ですので、最低の基準を定めて、それ以上のより良いものを造る様に定めているのです。