養老院「三太」
JR山崎駅の前にある禅宗のお寺、妙喜庵。
予約しないと入れないお寺です。それもそのはず、妙喜庵の中にある茶室、待庵は千利休が建てたとされる国宝です。
たまたまご縁があり、今日見学に行って参りました。
二畳あまりの空間に無限の広がりを求めて、考えられる限りの英知を結集した茶室です。
にじり口の下は土台がありません。壁が宙に浮かんでいます。
地面と隔絶する事により入る人に緊張を与えたのでしょう。
床の間は洞床と云って隅に柱がありません。そればかりが床の間の天井までもが、壁と同じ荒壁で仕上げられています。隅を無くすことにより奥行きが判りづらく寸法以上の広がりをもって、見る人に迫ってきます。
しげしげと1時間余り飽きもせず茶室と対話していました。その中に一つ利休のユーモアを見つけました。
写真の壁に二本の柱が立っています。その柱の左側の柱が窓にかかっています。
何故わざわざ窓を柱で分断したのでしょうか?柱の素材は竹で構造上は何の効果もありません。
得られた答えは一つ。「見る人を考えさせる為」
400年後に首をかしげながら1時間も茶室を見ている人の姿を利休は想像しながらニヤニヤしていたのでしょう。