「あの社員を変えたい」と思った瞬間、教育は止まる

道下真介

道下真介

テーマ:ビジネス・職場における”ほめ育”




こんにちは^^
ほめ育コンサルタントの道下真介です。


今日は「ひとりを変えようとするほど、組織が動かなくなる」ということについて、一緒に考えていきたいと思います。



「あの方が変わってくれたら、組織はきっとよくなるのに」


そう思って、面談を重ね、本も渡し、研修にも送り出してきた。
半年たっても、一年たっても、目立った変化は起きてこない。


「自分はここまでしているのに、なぜ届かないんだろう」


そんな手応えのなさを抱えている経営者の方は、少なくないのではないでしょうか。



「あの一人」を変えようとしてきた、その視線は本当に必要でしょうか?


ここ数年、社員教育や人材育成のご相談で、いちばんよくいただくのが、こんな声です。


「うちのAさんを、なんとかしたいのですが」
「Bさんの行動を、変えるにはどうしたらいいでしょうか」


その思いは、よくわかります。
組織に対して、責任を持っているからこその、切実な問いですよね。


ただ、現場で関わらせていただくほどに、こう感じます。


ひとりを変えようと向き合うほど、その方は、ますます動きにくくなっていくのではないかと。


一体、なぜでしょうか。


それは、おそらく、その方が、ご自分が"問題視されている"ことを、敏感に感じ取っているからだと思います。



「あの一人」と「全体」のあいだにある見えていない溝


少し、思い出してみてほしいのです。
ご自身が、どこか緊張する場所で、誰かにじっと見られているときのことを。


いい方向で見られているときは、力が出やすいですよね。
けれど、何か直されることを前提に見られていると感じたとき、不安や恐怖で行動が空回りしてしまったり、慎重になってペースダウンしてしまうと思いませんか?


そうなんです。
つまり、あなたが良かれと思って向き合うほど、相手の行動を停止させ、動けなくしている可能性があります。


なぜなら、「変わってほしい」という願いは、たいてい、相手にもうっすらと伝わっているためです。


だからこそ、普段の関わり方を間違えている組織では、人が成長しづらく、変わりづらいんです。
この問題意識が、どれだけ組織側のほうにあるのかが重要だと、私は考えています。



だからこそ、注目して欲しいのは人ではなく、空気感


ここがとても大切なところだと感じていて
人を変えようとするのではなく、その人がいる場の空気を、整えるほうが大事だからです。


これが、ほめ育の大切な考え方のひとつです。


例えば、
『あなたの会社は、当たり前のことを当たり前にできていますか?』と問われるといかがでしょうか。


「ありがとう」が、普通に交わされている。
「助かったよ」が、その日のうちに伝えられている。
互いの行動を、認めあう文化が築かれている。


このような空気感がある職場環境では、お互いがお互いの強みや弱みに気づきサポートしあえる関係性ができていますし
自発的に行動も起きやすいため、成長も早いでしょう。


反対に、空気感が止まっているところでは、どんな研修も、どんなフレーズも、響かないため、いい文化は根づきません。


そして、その空気感をつくっていのは、
まず、いちばん上に立つ方自身だと思っています。


ご自身の在り方や、立ち居振る舞いが、組織の空気感を作っています。


だからこそ、「あの人」と「全体」は、別の話ではなく、同じ話だと捉えていただきたいのです。



では、明日から何をすればいいのでしょうか。


それはとてもシンプルで、明日、社員へ「ありがとう」と日ごろの感謝の気持ちを伝えることです。


「いま、Aさんが電話を取ってくれて助かりました。ありがとう」
「Bさんが資料の差し替えに気づいてくれて、助かりました」

その一言は、Aさん、Bさんへの言葉ではあります。
それと同時に、周りで聞いている社員全員へのメッセージでもあります。


ただ、ひとつだけ。


どんな事実を、どんな声のかけ方で、誰の前で言葉にするかは、組織の状態によって、少しずつ違ってきます。
だからこそ、貴社のチームに合った形を、一緒に考えていきたいと思っています^^



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道下真介
専門家

道下真介(ほめ育コンサルタント)

株式会社Torus

ほめる習慣を組織に根付かせる「ほめ育」コンサルティングを展開。社内のほめる基準となるほめ育コンピテンシーを明確にし、ほめる基準とほめて育てる文化を組織に根付かせ、人材定着や業績向上のサポートをします。

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