「全員に届く言葉」より「この人に届く言葉」|離職率を半分にした関わり方

こんにちは、ほめ育コンサルタントの道下真介です。
「うちは小さな会社だから、大手には敵わない」
そんなふうに感じている経営者の方の声を、私はたくさんうかがってきました。
確かに、資金力も人員も、大企業と比べると限りがあります。
でも、私がこれまで多くの現場で見てきて、強く感じていることがあります。
規模が大きい会社が強いのではなく、文化が根付いている会社が強い。
私は、そう思っています。
「規模が小さいから難しい」の正体
「人手が足りないから仕方がない」
「予算がないから難しい」
そういった言葉が社内で当たり前になっていくと、スタッフの目線は少しずつ内側に向いていきます。
お客様の声より、社内の制約が先に気になる。
気づいたときには、「この会社に来てよかった」とお客様に感じていただける瞬間が、少なくなっていくのです。
規模は確かにひとつの制約です。
ただ、それが言い訳になった瞬間、組織の文化は止まります。
これは私の仮説ですが、「規模が小さいから難しい」と感じている経営者の多くは、規模ではなく、自分の哲学がまだ言葉になっていないだけなのではないでしょうか。
経営者の哲学が、現場まで染み込む順番
「うちはこれを大切にする」という軸を、言葉と行動で示し続けている経営者がいます。
顧客に誠実であること。
目の前の人に丁寧に向き合うこと。
短期の数字より、長期の信用を優先すること。
社長がその姿勢を体現すると、リーダー層が動き始めます。
リーダーが動くと、現場のスタッフが変わります。
そして半年、1年と経つうちに、業績にも変化が現れてきます。
これが、私が現場で繰り返し目にしてきた、浸透の順番です。
ほめ育が、組織文化をつくる理由
では、どうすれば経営者の哲学を組織全体に浸透させられるのでしょうか。
私がご提案しているのが、「ほめ育」という人材育成の視点です。
スタッフの長所を見つけて伝える。
良い行動をその場でほめる。
その積み重ねが、「自分はここに貢献できている」という実感につながります。
この実感こそが、帰属意識の源泉です。
あるサービス業の企業で、経営者が毎朝スタッフの良い行動を見つけて言葉にすることを続けました。
3ヶ月後には、スタッフ同士が自然に声をかけ合う空気が生まれていました。
そして半年後、離職率が18%から9%に改善したのです。
ざっくりした試算ではありますが、採用募集費に換算すると約2,000万円の削減になります。
もちろん、すべてがほめ育だけの効果ではありません。
ただ、変化の根っこには必ず、「スタッフが自分の貢献を実感できているかどうか」がありました。
規模が小さい会社には、経営者がスタッフ一人ひとりに直接関われるという強みがあります。
ほめる関わりが浸透しやすいのは、小さな組織だからこそ、なのです。
大企業にはなかなかできない、この「近さ」が、何よりの競争力になります。
今日からできること
まず、社内で誰かの良い行動を一つ見つけて、言葉にしてみてください。
「あの対応、丁寧だったね」
「あのフォロー、助かったよ」
そんな一言が、スタッフの自信になります。
自信が積み重なると、チームの空気が変わります。
ただし、「どの言葉を、誰が、いつ届けるか」は、会社の規模・業種・リーダーの個性によって大きく変わります。
ここだけの話ですが、同じ取り組みでも、設計が合っていないと3ヶ月で形骸化することも珍しくありません。
この設計は、現場を一緒に見ながら考えていく部分です。
どんな規模の会社でも、文化はつくれます。
そして、文化がある会社は強い。
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あなたの一言が、チームの文化を動かす力になります。
長所がない人に、私はまだ一度も出会ったことがありません。


