給与計算アウトソーシング
自然災害時の対応については、「企業で独自に決める項目」となり、御社の就業規則や賃金規程などのルールにどのように定めているかということによります。
極端にいえば、台風が接近している場合や気象警報が発令されている状況で、社員を働かせてはならないという法律はありません。
しかし、会社は「安全配慮義務」という義務を負っています。
今回は、企業で自然災害時のルールにおいて「何を決める必要があるのか」ご紹介します。
1.行動基準を決めましょう
(1)自宅待機、会社待機するかどうかの判断基準
まずは、自宅待機・会社待機の判断をどの基準で行うのかを明確にします。
(例)
①電車通勤が多い場合→鉄道の運行情報を基準にする
②自動車通勤・自転車通勤が多い場合→警報を基準にする
(2)個別の判断基準
(1)をもとに、さらに具体化して決めておきます。
①鉄道の運行情報を基準にする場合、どの路線(駅)を基準にする?
②警報を基準にする場合、何の警報が出た場合どう対応する?
③地震等で停電やSNSも利用できない場合に備えて、「自己判断基準」はどうする?
④連絡体制について、どうする?
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2.給与の取り扱いを決めましょう
(1)原則は、ノーワーク・ノーペイの考え方
自然災害時の給与については、「ノーワーク・ノーペイ」の考え方が基本となります。
つまり、公共交通機関の運休や、道路閉鎖などで働かなかった場合は、無給で構いません(災害時休暇など、特別休暇として有給の休みとしている会社もあります)。
気を付けたいのは、電車などは動いているものの、会社が危険を回避するために休業指示した場合です。
その場合は、「会社指示による休業」として、休業手当を支払う必要があります。
(2)無理に出社せず、在宅勤務するという選択肢
この1~2年で、在宅勤務の体制が整ってきた会社さまも多いと思います。
危険を冒して、また、電車遅延の中時間をかけて会社にくる、ということではなく、在宅勤務をする選択肢をとれるようになってきました。
普段は在宅勤務は難しくとも、いざというときのために、動画受講できる講座や自宅でも行える仕事を準備されている企業もあります。
もちろん、中には、在宅勤務は難しいご職業もあると思います。
自社で対応可能な範囲をご検討されてみていただければと思います。
3.災害時休暇を作る場合
休暇を新設する場合は、就業規則の変更が必要となります。
・給料の取り扱い
・休暇取得の条件
などを明確にし、規定に盛り込んでおきましょう。
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