【長すぎる会議の弊害】1回あたりの適正な時間と時間帯とは

神野沙樹

神野沙樹

テーマ:いきいき会議のコツ(組織活性)

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会議時間の節約術?「取れる時間から話す内容」を組み立てよう




みなさんも長い会議にへきえきとしたことが一度はあるのではないでしょうか。
みんな長い会議をしたいわけではないのに、
ついつい長引いてしまったり、予定時間を過ぎてしまったり。

長引くと、集中力が切れ、議論も中途半端になることが少なくありません。
会議の適正な時間とは、どのくらいでしょうか。

まず、会議をセッティングするところから「時間の管理」は始まります。
膨大な量の議題をたった30分で終わらせることもできませんし、
簡単なスケジュールの確認だけにもかかわらず30分も要らないでしょう。

その時々によって、①話し合う内容から会議に使う時間を決める場合と、
②会議に使える時間から話し合う内容を決める場合があります。

本来は、話し合う内容に合わせて時間設定ができれば良いですが、
取れる時間も少ない中ではなかなか難しいこと。

また、話し合う内容に合わせて時間設定をすると、
つい長く設定してしまうことが多くなるため、
現実的には「取れる時間」に合わせて話す内容を決めていく方がよいでしょう。

これは、「この仕事にかけられる時間は○時間だから、
そこから逆算すると××の方法で進めよう」と考える仕事の進め方と同じです。

会議も「取れる時間」から逆算した上で、どのように進めることが効率的かを考える、
そして会議の開始時にメンバーと目的・目標・方法を共有することが、
無駄に長引かせない一番のコツです。
(参考: 社内会議・プロジェクト開始時に共有すべき3つのこと(3)

どうでしょう、皆さんの会議は時間設定はするものの「なんとなく」進行してはいませんか?

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会議の必要時間は「15分」を一単位として何単位するかで考える




会議に必要な時間やタイムスケジュールを検討するときは、
「15分」を一単位として、何単位にするかを考えます。
例えば30分間であれば二単位、1時間半であれば6単位となります。

なぜ15分を人単位にするかの理由は、
「同じテーマで話し続けることの限界が15分」だから。
今後会議に出席することがあれば、ぜひ観察してみてください。

テキパキと進行する会議、飽きない会議は、
おそらく5~10分で議題や話す人が変わっているはず。

同じテーマで、話す人も議題も変わらず15分経過すれば、
たとえどんなに意欲的な人であっても、集中力が切れてしまいます。

もし同じテーマで15分以上経過してしまった場合は、
少し見方を変えた質問を投げかけてみたり、
違う人に進行を振ってみたりと工夫していくことが必要です。

少し話が逸れましたが、会議のタイムスケジュール設定をする際は、
15分を一単位として設計します。

具体例を以下に示します。

(例)簡単なスケジュール確認で集まる場合(15分)
2分間  目的・目標・方法の共有
10分間 一人1分でスケジュール発表(8人)
3分間  リーダーから今週の注意事項

(例)人事プロジェクトのプロジェクトミーティングをする場合(2時間)
15分間 チェックイン(2分間/人×7名)
15分間 目的・目標・方法の共有
25分間 テーマ①我が社の働き方の良いところ
5分間  休憩
30分間 テーマ②我が社の働き方の課題と感じるところ
15分間 今日の内容の振り返り
15分間 感想の共有(2分間/人×7名)

(参考「チェックインとは」:アイスブレイクは社内会議では使いにくい?簡単で実用的な会議の始めかた)

ポイントは、「たられば」の要素を入れないこと。
「質問があれば延びる」「誰か一人が長く話せば延びる」
そんな要素を入れてしまうと、時間が読めないからです。

一人ひとり意見を述べるときは、
「2分経ったらベル鳴らす」などして時間を区切っていきましょう。

意見を自由にかわすとき、
しっかりと質問事項を受け付ける必要があり時間を読めないときは、
「どんなに長くてもこの時間には終わる」という時間を必ず決めておきましょう。

そして、会議時間の半分が経過した際(30分の会議であれば15分の時点、
2時間の会議であれば1時間の時点)にアラームがなるようにセットするなど、
「時間を意識するタイミング」を作ると全員がしっかりと意識することができます。


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アイデアと本

皆さんの会社では、社内会議の時間帯は決まっていますか?

営業は外回りが多く、みんなが集まる時間が夕方以降だから会議は18時から、
月曜日の朝一はみんなが揃うから、10時から決まって会議…など、
ある程度決まっている会社もあれば「空いている時間にやってしまおう」
という会社もあるかもしれません。

しかし、会議の種類によって、「この時間は避けたほうが良い」という時間帯があります。

定例会議の場合は「午前中」
クリエイティブな会議の場合は「終業時刻の1時間前からそれ以降の時間帯」です。

午前中は、最高に集中できる「脳のゴールデンタイム」です。
その時間にクリエイティブな会議をするならまだしも、
定例会議をすると勿体無い時間を過ごすことになります。

次に、「終わり間際の会議」は禁物です。
定例会議で「ある程度決まったことを共有するだけ」であれば問題ないでしょう。
しかし、クリエイティブな内容を話し合う場合、終業時刻近くは脳が疲れきってしまい、
いいアイデアが出てきません。

まとめると、
クリエイティブな会議や活発な議論を交わすようなミーティングをする場合は午前中に、
定例会議をするのであれば「おしり(終了時刻)を決めて」終業時刻付近に、
おこなうのが良いでしょう。

なお、クリニックや歯科医院などにおいて、たまに「休憩時間にミーティングを済ませる」
ということがありますが、これも避けるべきでしょう。

休憩時間が潰れてしまう…という思いから積極的に参加する気を削いでしまうとともに、
「早く終われば良いのに」と思われるのが運の尽きです。

しっかりと時間を決めて「ここにいる全員で、この時間を良い時間にしよう」と
共に作り上げる環境づくりをすることも、
会議やミーティングを活性化させる重要なポイントです。

誰も望まないダラダラ会議から、早く脱却しましょう!

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■まとめ

今回は、会議やミーティングの時間数や、時間帯について見てきました。

ポイントは以下のとおりです。

ポイント1 「話す内容」から「会議に割く時間」を決めるのではなく、
 「会議に割ける時間」から話す内容を決めるようにしよう
ポイント2 時間は15分を一単位として、組み立てよう
ポイント3 会議の種類によって開催する時間を工夫しよう
ポイント4 「共に良い時間を作り上げよう」という意識が大切。
 勇気を出して声をあげ、誰も望まないダラダラ会議を続けるのはやめよう

時間は有限です。
その貴重な時間を使って行う「会議」ですから、
皆にとって有意義な時間を過ごすにはどうすれば良いか、
皆が自分ごととして捉えていけるように取り組んでみましょう!

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神野沙樹
専門家

神野沙樹(社会保険労務士)

株式会社Niesul(ニースル社労士事務所併設)

経営者様、社員のみなさん自身による「就業規則」や「評価制度」づくりをサポートする社会保険労務士。第三者の立場として「制度づくり+人づくり」を促し、真にイキイキとした職場づくりを提案します。

神野沙樹プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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