【プロジェクト型 就業規則作成】具体的な手法公開!あなたの職場で活躍するための要素(コンピテンシー)とは

神野沙樹

神野沙樹

テーマ:いきいき職場づくり(組織活性など)

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コンピテンシーを考えることは

「自分たちが目指すべき行動が見える」ということ




コンピテンシーとは「仕事ができる人の行動」のことです。

例えば、皆さんの会社で仕事ができる人、成果を出すことができている人は、
どんな行動をしているでしょうか。

ポイントは、意識や考え方ではなく、「行動」という点です。

もちろん、行動には意識や考え方が紐付いています。
思っていないことは行動として現れませんし、成果にもつながりません。

しかし、意識や考え方はメンバーと共有することは難しいもの。

だからこそ、「成果を出している人がどんな行動をしているか」を知り、
メンバー同士で真似をすることで、意識や考え方も含めた「価値観」を共有していく、
それがコンピテンシーを明らかにするワークです。

【公開!】コンピテンシー(行動方針)をメンバー全員で決める方




具体的なワークの方法は次の通りです。

1.各自で3~5つ選ぶ

写真1

行動の要素を表すコンピテンシー一覧(75項目)から、
「成果を出している人が行っている行動」あるいは
「成果を出すには必要だと思う行動」を各自、3~5つ選びます。

※コンピテンシー一覧には、「思いやり」「プレゼンテーション力」
「専門知識の習得」「部下・後輩の育成」など要素が書かれているものです。

0ベースで考えても問題ありません。
ただ、一覧があったほうが議論しやすいというメリットがあります。

2.グループで5つ選ぶ





各自選んだ(出した)「成果を出している人が行っている行動(=コンピテンシー)」を、
4~5人グループで共有し、その上で話し合いによって「グループで5つ」に絞ります。

3.全員で5つ選ぶ

写真3

各グループが選んだ(出した)「成果を出している人が行っている行動(=コンピテンシー)」を、
プロジェクトメンバー全員で共有し、
さらに話し合いによって「メンバー全員で選んだ5つ」に絞ります。

4.行動を書き出す
グループ全体で選んだ一つ一つの項目について、「具体的な行動」を書き出していきます。
各自、一項目5つの具体的な行動を書き出していきましょう。

ポイントは「具体的」という点と「行動」という点。

例えば「思いやり」というコンピテンシーを選んだとします。
その場合、御社の、皆さんの仕事でいう「思いやり」とは具体的にはどんな行動でしょう?

具体的に書くポイントは、「◎◎したときは△△する」という表現にし、
「いつ」「どのように」という要素を入れると具体的になります。

二つ目は「行動」という点。

例えば、「相手のことを考える」…これは「行動」ではありません。
相手のことを考えた行動とは何か、を書き出します。

自分の手が空いたらすかさず「何か仕事ありますか」と聞くことでしょうか?
それとも「相手のご家族の情報を知り、
ご家族の誕生日にはおめでとうございます、と声かけをする」ことでしょうか?

みなさんのお仕事ならではの「思いやり」があるはずですので、
それを具体的な行動として言葉にしていきます。

5.まとめる





各自が書いた「具体的行動」をコンピテンシーごとに集め、
各コンピテンシーに対してどんな具体的な行動を書いたか、まとめていきます。

似たような行動は集め、具体的になっていない行動は具体的にしていきます。

これで「オリジナルコンピテンシー(行動方針)」は完成です。

6.活用する

写真5

写真6

作った行動方針を、実際の行動につなげるために、紙に印刷したり、
小冊子にまとめたり、朝礼で「今週のコンピテンシー」を宣言したり、活用していきます。

半年に一度、コンピテンシー表彰をされている会社様もあります。

自分たちが目指すべき行動が見えるということは

「行動に迷いがなくなる」ということ




コンピテンシーを明確にする、
言い換えると「自分たちが目指すべき行動が見える」ということは、
組織にとってどのような変化を生み出すでしょうか。

「メンバー自身に対して」は、
・行動改善(変革)につながる
・行動に迷いがなくなる
という変化があります。

今までは各自バラバラのことを考えて行動していたのが、
「行うべき行動」を共有することによって、行動が変わったり、
迷いがなくなるというメリットがあります。

もう一つ、「応募者(これから仲間になるメンバー)に対して」は、
・組織で大切にする行動を共有しやすくなる
・新人を育成しやすくなる
という変化があります。

冒頭でも書いたように、意識や考え方はなかなか共有しづらいものです。
だからこそ、「私たちの組織で大切にする行動はこれです。
具体的には、◎◎のときは△△してください」と言えば、真似しやすく、共有しやすいですね。

ぜひ、みなさんの職場で「仕事ができる人になるための行動」を
明確にされてみてはいかがでしょうか。

■まとめ

今回は、あなたの職場で活躍するための要素(コンピテンシー)を
明確にするワークをご紹介しました。

コンピテンシーとは、「仕事のできる人の行動」「成果を上げている人の行動」。
メンバー同士で話し合い、共有、書き出すことによって、
各自の価値観を知ることができるとともに、全員で行うべき行動を共有することができます。

その過程は、
1.選ぶ
2.書き出す
3.まとめる
ととてもシンプルです。

何より、「自分たちで決めた行動方針」ですから、トップダウンで示された行動方針より、
「行動に繋がりやすい」という大きな特徴もあります。

ぜひ、実施されてみてはいかがでしょうか。



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神野沙樹
専門家

神野沙樹(社会保険労務士)

株式会社Niesul(ニースル社労士事務所併設)

経営者様、社員のみなさん自身による「就業規則」や「評価制度」づくりをサポートする社会保険労務士。第三者の立場として「制度づくり+人づくり」を促し、真にイキイキとした職場づくりを提案します。

神野沙樹プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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