違法な残業で罰金

鈴木圭史

鈴木圭史

テーマ:よもやま話

 従業員に違法な残業をさせたとして、大手クレジットカード株式会社と大手ディスカウントストアが昨年、東京簡易裁判所からそれぞれ罰金50万円の略式命令を受けていたことがわかりました。
 両社は、従業員に36協定で定めた上限を超えて残業をさせていました。
 労働基準法では、懲役や罰金が定められていますが、違反したからといってただちにこれらが適用されるわけではありません。違法な状態を是正するように指導があり、それでも是正する姿勢が見られないなど悪質性が高い場合に検察庁に送検されることがあります。
 ちなみに平成26年に労働基準監督署から違法な状態を指摘されたのは約10万6,000事業所。そのうち検察庁に送検された件数は1,036件、懲役は2件、罰金は405件でした。
 こうして見ると、罰金や懲役は非常に稀ではありますが、ゼロではないのです。冒頭の大手企業もまさか罰金刑まで下されることはないと高をくくっていたのかもしれません。
 罰金の額は企業にとっては大きな額ではありませんが、罰金まで支払わされたと報道されることにによって、企業は信用を失い大きなダメージを受けるのです。

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鈴木圭史
専門家

鈴木圭史(特定社会保険労務士)

ドラフト労務管理事務所

社労士として20年以上の経験を誇り、労務相談から発展した、労務リスクの回避につながる労務監査を推進。IPOやM&A支援でも実績があります。「船員の働き方改革」に対応する海事代理士業も。

鈴木圭史プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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