修繕積立金が少ない?中古マンション購入前に確認すべきこと
①修繕積立金が「少ない」マンションが増えている理由
中古マンションを探しているお客様から「築年数や立地はいいのに、なんか安い物件があって気になっています」という相談を受けることがあります。その場合、まず私が確認するのが「修繕積立金の状況」です。
マンションは購入すれば終わりではなく、10年ごとに大規模修繕(外壁補修・屋上防水・給排水管更新など)が必要です。その費用を毎月積み立てているのが修繕積立金ですが、近年、この積み立てが慢性的に不足しているマンションが増えています。
国土交通省の調査によると、全国のマンションの約3割で修繕積立金が計画額を下回っているとされています。特に分譲当初に「低い修繕積立金で購入しやすく見せる」販売手法が取られたマンションは注意が必要です。
②長期修繕計画を必ず取り寄せる
中古マンションを内覧する際には、仲介業者を通じて管理組合の「長期修繕計画」と「修繕積立金の現在残高」を確認することをお勧めします。
長期修繕計画とは、今後30年程度にわたる修繕の予定とその費用の計画書です。見るべきポイントは3つです。
ひとつ目は「計画残高がプラスかどうか」。修繕の時期に積立金が不足している計画になっている場合、将来的に一時金の徴収や修繕積立金の値上げが避けられません。
ふたつ目は「直近の大規模修繕はいつか」。購入直後に大規模修繕が予定されている場合、その費用は既存の積み立てから充当されますが、万が一不足すれば新たな区分所有者にも費用負担が求められることがあります(管理規約や修繕決議の内容によります)。
三つ目は「計画が定期的に見直されているか」。古い計画書をそのまま使っているマンションは、実態と乖離していることがあります。
③修繕積立金が「高すぎる」物件にも注意
逆に、月額修繕積立金が2万円・3万円と高い場合も要注意です。「それだけしっかり積み立てているから安心」と思いがちですが、過去の修繕費用が不足した結果として急激に値上げされているケースや、大規模修繕が目前に迫っているケースが考えられます。
実務でよく見るのは「修繕積立金の段階増額方式」です。分譲時は月5,000円でも、5年ごとに増額し、15年後には20,000円になる設定のマンションがあります。購入時点での負担だけで判断すると、後から家計に響く場合があります。
まとめ
中古マンションの購入では、物件価格だけでなく「毎月の管理費・修繕積立金の金額」と「その積み立て状況の健全性」を必ず確認してください。
管理がしっかりしているマンションは、資産価値の維持にも直結します。長期修繕計画や総会議事録の取り寄せは仲介業者に依頼できますので、気になる物件があれば遠慮なく聞いてみてください。
クレアクロスでは、こうした見えにくいリスクも含めてお客様に正直にお伝えすることを大切にしています。お気軽にご相談ください。


