任意売却を相談する不動産会社の選び方
このコラムでは土地や家、マンションを”不動産”としてまとめて表記しております。
不動産競売は、債務者が債務不履行に陥った場合や、不動産所有者が相続人とのトラブルなどで所有権が問題となった場合、強制的に不動産を売却する手段の一つです。競売にかけられた不動産がどうなるかは、競売の結果によって異なります。
ちなみに不動産競売に参加するにあたって、必要な資格は特にありません。
・法律上成人であること
・身分証明書の提示
・保証金を支払うことができる
のであれば、だれでも参加可能です。
不動産が競売にかけられると、競売にかけられた不動産は、競売開始価格が設定されます。競売開始価格は、不動産の市場価値に基づいて設定されますが、市場価値と競売開始価格には違いがあることがあり、競売開始価格は、市場価値よりも低い場合が多いです。
競売にかけられた不動産が新所有者に引き渡されるまでの一般的な流れを、競売初心者にわかりやすく解説します。
1.競売の開始
競売は、競売主催者が設定した日時に行われます。競売は、不動産会社や司法書士事務所などが競売主催者として行います。競売は、法的手続きが完了している不動産について実施されます。
2.入札の受付
競売開始後、参加資格を有する者は入札を行うことができます。入札は、競売主催者が設定した方法で行われます。一般的には、口頭での入札が主流ですが、オンライン入札も行われることがあります。
3.最高額入札者の決定
入札が終了すると、最高額入札者が決定されます。最高額入札者は、競売主催者から競売落札通知書を受け取ります。
4.競売落札通知書の受領
最高額入札者は、競売落札通知書を受け取った後、一定期間内に落札代金を支払わなければなりません。一般的には、落札代金の支払い期間は2週間程度です。
5.落札代金の支払い
最高額入札者は、競売落札通知書を受け取った後、落札代金を支払います。落札代金には、競売価格、手数料、登記費用などが含まれます。落札代金の支払いが完了すると、所有権移転登記の手続きが始まります。
6.所有権移転登記の手続き
所有権移転登記の手続きは、司法書士や行政書士などが行います。所有権移転登記が完了すると、新しい所有者に不動産の所有権が移転されます。
7.引き渡し
引き渡し当日、新しい所有者と旧所有者は、競売不動産屋や司法書士などの立会人のもとで、不動産の引き渡しを実施します。引き渡し時には、不動産の鍵も引き渡されます。立会人は、引き渡しに立ち会い、引き渡し書類を作成し、新しい所有者は、引き渡し書類を確認し、内容に問題がなければ署名捺印します。
競売にかけられた不動産を競売で落札されると市場価値よりも安く不動産を取得できる可能性があるため、投資家や不動産開発業者にとっては魅力的な選択肢となりますが、一方で、ローン滞納をして、競売にかけられた所有者には、ローン残債が落札価格より下回り、住む家が無くなるうえに借金が残るといった事態になることはしばしば起こります。
ローン残債が落札価格より下回るような事態を避けるには
競売前に売却する
べきだと考えます。
競売開始決定から落札までの時間的猶予は、地域や物件の状況によって異なりますが、一般的には約3~6ヶ月程度とされています。競売開始決定から競売日までには、一定期間が必要で、競売においては、最低でも公示期間が20日間は必要とされています。
競売が行われる前に、所有者自身が不動産を売却することはできます。
もし、競売前に売却できる場合には、落札価格よりも高い価格で売却することができれば、ローン残債が完済できる可能性があります。ただし、この場合には不動産業者に売却手数料や仲介手数料などが発生するため、手数料の分だけ資金が必要にはなりますが、何もせずに借金だけが残るぐらいならまずは信用できる不動産担当者に相談するべきです。
私にご相談いただいても良いですし 不動産屋選びは担当者選びである を参考に相談相手を決めていただければと思います。